パキスタンのカシミール伝統料理
地上の楽園とも呼ばれるカシミールは、息を呑むような風景だけでなく、豊かで多様な伝統料理でも有名です。その中でも、グシュタバとクルチャイは、カシミール料理の傑作として際立っています。
ペルシア語でミートボールを意味するグシュタバは、何世代にもわたって受け継がれてきたカシミールの伝統料理です。グシュタバは、この地域がペルシャと中央アジアの影響を受けたムガル帝国時代に生まれたと考えられています。
挽肉をスパイスで味付けしてからミートボールに成形します。次に、よくかき混ぜたヨーグルトベースのスープに、黄金色に炒めた玉ねぎとミートボールを入れて煮込みます。伝統的なレシピでは脂肪分の非常に多い水牛の肉、または脂肪分25%の牛肉を使います。
グシュタバは冬のご馳走で、カシミールの極寒の冬の間に地元の人々によく食べられています。濃厚でクリーミーなグレービーソースと、香り豊かなスパイスが染み込んだ柔らかいミートボールです。
ペルシャ語で円盤状のパンを意味するクルチャは、見た目はスコーンに似ていますが、味も大きく異なり、サイズもかなり小さく、塩味のものは甘いチャイと一緒に食べられ、甘いものはそのままで食べられます。
クルチャは、中力粉、卵、ギー、重曹から作られ、焼く前に溶き卵を刷毛で塗ることで、トレードマークの完璧な黄色がかった黄金色の外観が生まれます。一度手に入れたらひとつだけではやめられません。
クルチャは単なるパンではありません。このボリュームたっぷりのパンは、カシミールの人々の温かいもてなしが詰まったこのパンは、特別な行事、結婚式、お祭りの際に、みんなで一緒に食べられることが多いです。