パキスタンの秋
ラホールの秋は１０月に到来し１１ 月まで続き、灼熱の夏から一息つき穏やかな季節を迎えます。ラホールの秋の楽しみのひとつは、葉の色の変化です。ラホールの公園、並木道、運河などの街路樹は、鮮やかな赤、オレンジ、黄色などにとても美しく紅葉します。
もうひとつの楽しみは、寒くなる季節に温まることができる「食欲の秋」です。ラホールには、熱々のカシミールチャイ、揚げたてのパコラ、甘ったるいジャレビなど、食欲をそそるものが溢れています。
バードシャーヒー・モスクの近くにあるフードストリートでは、ムガル帝国時代のモスクを眺めながら、伝統的なラホール料理を楽しむことができます。このフードストリートでは、パキスタン料理から多国籍料理まで、非日常的な体験を味わうことができます。
ラホールの秋の代表的な料理は、からし菜やほうれん草で作られたサーグです。伝統的に、コーンフラワーで作られたマッキ・ディ・ロティと一緒に食べられます。このボリュームたっぷりで栄養価の高い組み合わせは、寒くなる季節に人気のメニューです。
また、人参を使ったガージャル・ハルワは、この季節にぜひ試していただきたいスイーツです。この甘くて濃厚なハルワは、すりおろした人参を牛乳、砂糖、ギー（清澄バター）で煮込んで、カルダモンとナッツで風味付けしたものです。
秋になると、ザクロ、グアバ、オレンジなどのさまざまな果物を売る店があらわれます。これらの果物はどれも新鮮で、非常に爽やかで、夏の暑さを和らげるのに最適です。そのまま食べたり、ジュースにして飲んだりして楽しめます。
天気が寒くなると、ラホールの通りはさまざまなドライフルーツやナッツを売る店でいっぱいになります。アーモンド、ピスタチオ、クルミから、ドライイチジク、アプリコットなど、あらゆる乾物がキロ単位で手に入ります。寒い季節に暖かさとエネルギーを与えてくれる食べ物です。
秋は、新鮮な穂軸付きトウモロコシの季節で、露天商がトウモロコシを直火でローストして味付けしているのを見かけます。「ブッタ」として知られるこの焼きトウモロコシは、レモン汁を絞り、塩とスパイスをふりかけて食べます。
チッキは、ドライフルーツ、ナッツ、砂糖を混ぜて作られた甘いお菓子です。 秋には、ドライイチジク、ナツメヤシ、ナッツなどの季節の食材を使った特別なチッキが登場します。
ラホールの秋は、自然の美しさ、おいしい料理が融合した季節です。ゆっくりと庭園を探索するのも、単に季節の味覚を味わうのも、ラホールには、秋という季節を最大限に楽しむ方法がたくさんあります。