マッシュルーム加工環境におけるListeria monocytogenesの増殖性能と背景微生物群
マッシュルーム加工環境におけるListeria monocytogenesの増殖性能と背景微生物群
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37001480/
Frank B Lakeら、Int J Food Microbiol. 2023.
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食品加工環境では、Listeria monocytogenesと常駐する背景微生物群の相互作用が起こり、工場環境におけるこの病原体の生存に影響を及ぼす可能性がある。そこで本研究の目的は、冷凍スライスマッシュルームの加工環境から分離された微生物群の増殖性能を特徴付けること、および付随する環境微生物群と共培養した場合のL. monocytogenesの競争力を調査することである。冷凍スライスマッシュルームの加工環境から分離された背景微生物群は、Acinetobacter、Enterobacteriaceae、Lactococcus、Pseudomonasが最も顕著であった。すべての菌株は、フィルター滅菌したマッシュルーム培地中で増殖し、バイオフィルムを形成することができましたが、中でもマンニトールを消費するRaoultellaとEwingellaは、室温で48時間培養した後に最大で9.6および9.8 log CFU/mLに達しました。L. monocytogenesキノコ分離株と微生物相を共培養した場合、24時間培養後のL. monocytogenes菌数は7.6～8.9 log CFU/mL、微生物相の菌数は5.5～9.0 log CFU/mLとなりました。48時間まで培養を続けた結果、酸性化しないPseudomonas属やAcinetobacter属との共培養ではL. monocytogenesの菌数がさらに増加し、9.1～9.2 log CFU/mLとなり、Enterobacteriaceaeや酸性化Lactococcus属との共同培養では、L. monocytogenesは減少し、5.8～7.7 log CFU/mLでした。また、L. monocytogenesは、Lactococcus株の酸性化された使用済み培地を除き、微生物群の使用済みきのこ培地でも増殖した。これらの結果から、L. monocytogenesは、生マッシュルーム培地および使用済みマッシュルーム培地において、微生物群との共培養により競争力を発揮し、食品加工工場環境での侵入・定着能力を示すことが明らかになった。
キーワード アガリクス・ビスポラス、共培養、きのこ培地、栄養供給、使用済みきのこ培地、pH効果。
著作権 © 2023 The Authors. Elsevier B.V.発行。All rights reserved.
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競合利益の宣言 なし。
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