有酸素運動は腸内細菌叢をリモデリングし、脳虚血再灌流障害を軽減する
原著論文 オープンアクセス
有酸素運動は腸内細菌叢をリモデリングし、脳虚血再灌流障害を軽減する
朱明珍1 ,朱嘉傑2 ,潘嘉飛1 ,傅瑞2 ,潘国源1 ,張潔1
1中国浙江省同徳病院リハビリテーション科、2消化器科
コレスポンディング・オーサー Jie Zhang, Department of Rehabilitation Medicine, Tongde Hospital of Zhejiang Province, 234 Gucui Road, Xihu District, Hanghzou, Zhejiang Province, 310012, China. e-mail:zhangjie198781@163.com
要旨 有酸素運動は脳虚血再灌流(I/R)傷害に対して神経保護作用を示すが、本研究ではその機序を検討した。本研究では成体のSprague-Dawleyラット(n=87)を用い、中大脳動脈閉塞再灌流(MCAOR)を用いてラットの脳虚血再灌流障害をモデル化し、その後、適度な強度のインターバル有酸素運動トレーニングを行った。MCAORラットに訓練ラットの腸内細菌叢をコロニー形成した。神経行動学的評価を行った。脳梗塞と神経細胞障害は組織染色と分子実験により検出した。腸内細菌叢組成は16S rRNA遺伝子配列決定により解析した。神経炎症は酵素結合免疫吸着法を用いて検出した。有酸素運動は、MCAORラットの神経学的欠損、自発運動活性、空間学習・記憶障害を改善した(P<0.001)。さらに、有酸素運動はMCAORラットにおいて、梗塞体積を減少させ、神経細胞損傷を軽減し、SYN1とPSD95の発現を増加させ、IL-10をアップレギュレートし、IL-6、TNF-α、IL-17、TGF-βをダウンレギュレートすることによって神経炎症を抑制した(P<0.05)。有酸素運動はMCAORラットの腸内細菌叢組成を変化させた。ラットの腸内細菌叢コロニー形成は,神経学的欠損スコアの低下,自発運動活性の促進,梗塞容積の減少,SYN1およびPSD95発現の上昇,神経炎症の改善によって,脳I/R障害を緩和した(P<0.05).結論として、有酸素運動はラットの腸内細菌叢をリモデリングし、脳梗塞後の認知機能障害と神経炎症を抑制した。病理組織学
キーワード 脳虚血再灌流,腸脳軸,有酸素運動,腸内細菌叢,神経障害
論文番号:10.14670/hh-18-832
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