エベレスト4個分以上の隕石衝突が30億年以上前の生命を育てた

哉百名

2024年10月22日 14:59

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エベレスト4個分以上の隕石衝突が30億年以上前の生命を育てた

大災害の後、バクテリアはすぐに回復しただけでなく、宇宙の岩石が残した鉱物資源で繁栄していたことが研究で明らかになった。

直径30～60kmのS2隕石は32億6000万年前に地球に衝突した。

ファクンド・マッキ

21 Oct 2024 - 21:00 cest

地球が格好の標的だった時代があった。隕石が繰り返し地球に衝突し、その表面を激しく乱した。32億6,000万年前、エベレスト山4つ分よりも大きく、恐竜を絶滅させたものの200倍もある巨大な宇宙岩石が地球に衝突し、科学者たちが今日までその足跡をたどることができるほど記念碑的な足跡を残した。しかし、それは単細胞生物という形で目覚め始めたばかりの生命を絶滅させたわけではない。新しい研究によれば、それは逆に生命を強化したのだという。

月曜日に科学雑誌『 PNAS』に発表されたこの研究は、直径30〜60キロのS2と呼ばれる隕石が惑星の力学に及ぼした影響のいくつかを概説している。この研究の主執筆者は、ハーバード大学（アメリカ）の初期地球地質学者ナジャ・ドラボン氏で、隕石の所在地を南アフリカのバーバートン・グリーンロック・ベルトまで遡った。ドラボンは、「このような古代の岩石が存在する場所は、世界でも数えるほどしかありません」と説明する。プレートテクトニクスが絶えず地殻を破壊しているからです。バーバートンはその数少ない場所のひとつで、岩石は驚くほどよく保存されています」。

生命の起源を鉱物を通して、神なしで説明する科学者

衝突の最初の痕跡は、砂粒ほどの大きさの球体の形で発見された。このような大衝突が起こると、隕石と地球の一部が蒸発する。この岩石の蒸気の雲が地球を一周し、このような球状の粒子が形成される。研究者たちは、恐竜を絶滅させた衝突に関連する同様の層を発見したが、その層の厚さは1センチメートル未満であるのに対し、S2の層は15センチメートル以上の厚さがある。

その巨大隕石の衝突は津波を引き起こし、海をかき混ぜて海底の瓦礫を沿岸地域に押し流した。衝突による熱で海の表層が蒸発し、その結果、大気が加熱した。分厚い塵の雲がすべてを覆い、惑星は暗くなり、光合成活動が停止した。

最初は、このような強力な隕石の衝突というと、地球全体が消滅し、生命は灰燼に帰したのではないかと思われるかもしれない。しかし実際には、それは衝動的なものだったとドラボンは指摘する。「つい最近まで、衝突は進化にとって悲惨なものだと考えられていました。しかし、この考え方は変わりつつあり、現在では生命は回復力があっただけでなく、このような激しい出来事から恩恵を受けていた可能性があると考えられている。

肥料爆弾

研究者たちの分析によると、バクテリアの生命は急速に回復し、単細胞生物の個体数が急増した。バクテリアにも餌が必要であり、隕石は彼らにとって完璧なレシピを作り上げた。論文では、隕石の衝突によって発生した津波が、深海に沈んでいた鉄を浅瀬に流した可能性が高く、また、宇宙岩そのものと土壌侵食の増加の両方が、地表にリンを追加した可能性が高いと詳述している。

科学者たちは、隕石が陸上や浅瀬に生息する生命体に最初に悪影響を及ぼしたことは間違いないと考えている。しかし、最初の衝突の後、生命はすぐに回復した。隕石が衝突する前、地球の原始的な海は、栄養分や鉄などの電子供与体が不足していたため、おそらく生物学的な砂漠だったのでしょう。衝突によって、地球規模で必須栄養素が放出されたのです」。

実際、現地調査に参加した学生の一人は、隕石を「肥料爆弾」と呼んだ。主執筆者によれば、この研究によって浮き彫りになったのは、この暴力が黎明期にあった生命にとって有益であっただろうということである。

南アフリカのバーバートン・グリーン・ロック・ベルトは、地球初期の岩石が残っている数少ない場所のひとつである。

バレンシア大学のジュリ・ペレト教授（生化学・分子生物学）によれば、隕石が衝突する前、生態系はこれらの元素の不足に悩まされており、それが生命の拡大を制限していたという。「隕石の衝突後、一種の地球規模の受精が起こり、これらの制限的な化学元素がより利用しやすくなり、微生物の多様化と拡散に弾みがつきました。

ローマ神話の神ヤヌスのように、S2には2つの顔があった。海の一時的な温暖化や大気の暗黒化に耐えられない生物は滅びた。海の一時的な温暖化や大気の暗黒化に耐えられなかった生物は滅びた。しかし、それまでは拡大が限られていた微生物にとっては、並外れた進化の機会でもあった。ペレトは、「これは、生命が並外れた適応能力をもっていることのさらなる証明とみなすことができます」と要約する。

CSICの隕石、惑星地質学、宇宙生物学の専門家であり、スペイン惑星学・宇宙生物学ネットワークの会長であるヘスス・マルティネス・フリアスによれば、このプロセスは、大規模な火山噴火で起こることに似ている。「大噴火は、環境や生物種に影響を与える破壊的な役割もありますが、大災害の影響を受けた海洋や大陸の状況を再構築するという建設的な役割もあります」と彼は言う。

今回発表された研究は、初期地球の謎を解明する新たな研究分野を切り開くものである。「例えば、硫黄を代謝する微生物などです」とドラボンは言う。彼のチームはまた、地球初期の歴史における他の高衝撃イベントの後の環境変化と、初期の生命がどのようにそれを利用したかを調べている。

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