実験的NASHにおいて、糞便微生物叢移植は酸化ストレスの制御を介して肝線維炎症を改善する


実験的NASHにおいて、糞便微生物叢移植は酸化ストレスの制御を介して肝線維炎症を改善する

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37380586/

Da Hyun Lee et al. 2023.
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要旨
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は腸内細菌叢のアンバランスと関連しており、腸内環境が肝の健康状態に関与していることを示している。したがって、糞便微生物叢移植(FMT)による腸内環境の調節は、NASH患者に対する有望な治療法である。しかし、FMTの効果や機序はまだ不明な点が多い。ここでは、FMTを介したNASHの肝改善を理解するために、腸-肝軸について調べた。特定の病原体を持たないマウスの糞便を、高脂肪・高コレステロール・果糖(HFHCF)を与えたマウスの消化管に同系的に注入した結果、炎症性・線維化性メディエーターが減少し、肝病原性事象が抑制された。FMTは、肝臓において抗酸化酵素を制御する重要な転写因子であるNF-E2関連因子2(NRF2)を上昇させた。HFHCFによって誘導されたNASHでは、腸管透過性が亢進し、FacklamiaとAerococcusが豊富で、腸内環境のバランスが崩れていたが、FMTによって有意に改善され、腸管バリア機能が回復し、Clostridiumが豊富になったことが特徴的であった。特に、FMTによって形成された腸内環境は、芳香族生体アミン分解経路からの代謝産物、特に肝障害を改善することが知られている4-ヒドロキシフェニル酢酸(4-HPA)を産生すると推察された。我々は、4-HPAのような肝改善に関連する腸由来分子が、NASHの予防および治療のための治療薬となる可能性があることを示唆している。
キーワード 糞便微生物叢移植;消化管マイクロバイオーム;腸内細菌叢代謝産物;非アルコール性脂肪性肝炎
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