ミュージカル「生きる」のすすめ
今年の春。くらいだった気がする。
ホリプロが満を持してオリジナル国産ミュージカルを発表した。
それが「生きる」だ。
年若い皆様は「生きる」を知らないかもしれない。
かつて黒澤明監督が作った映画で、世界中で大絶賛された名作と名高い作品である。
先日、この作品を観劇した。
そして「全世界の人に、ミュージカルを普段観ない人にも観てほしい!」と筆を取った次第である。
あらすじ
市役所で市民課長として勤める渡辺はもう来年には定年だった。妻を早くに亡くし、息子夫婦と同居しながら、毎日判を押したように同じようなつまらない日々を送っていた。身体の不調を感じて病院を訪れると、そこで自分が余命半年の胃癌であることを知る。絶望し、大金をぱーっと使おうと飲み屋で出会った小説家の男に夜遊びへと連れ出してもらうも虚しさが積もるばかりだった。そんな中、偶然街で行き会った市役所の部下である小田切とよ。活気溢れるとよに「自分もそうやって最後を生きたい」と伝えると「何か作ってみたら?」と提案される。そうして、渡辺は市民のための公園を街に作るために奔走することになるがーー。
初心者へのおすすめポイント
公演時間の短さ
そこ!?と思う方もいるだろうけど、3時間じっと観劇するのって結構体力がいる。お尻痛いし。動けないし。動いちゃダメだし。
この作品は休憩含めて2時間15分というコンパクトさ。
コンパクトゆえにストーリーの展開もテンポがよく、無駄を感じるシーンも一切ない。
最高な出演者たち
主演は市村正親さんor鹿賀丈史さんのWキャスト。
誰もが知ってる名優のお二人はミュージカル観ない方は知らないかもしれないが、ミュージカル界のレジェンドである。劇団四季。
地味な市役所の市民課長の男から、1幕ラストで存在感とか、生命力とか、いろんなものを爆発させる姿が圧巻。
脇を固める俳優たちもとてもいい。
息子役にはミュージカル初挑戦の市原隼人さん。
とてもいい演技をする俳優さんなんだなと再認識。歌は伸び代あるとは思うけど、真摯な歌声でとても心に染みて、わたしは好きだと思った。
狂言回しとして登場する小説家役には新納慎也さんと小西遼生さん。
この2人がいいぞ。
この2人がいいぞ。
この2人がいいぞ。
普通にかっこいい。かっこよすぎて頭が馬鹿になった。
小説家とってもいい役なので乞うご期待。
キャッチーな音楽
海外の作曲家が作った楽曲たちだが、上手く昭和を感じさせつつ古臭くない…という絶妙なバランスの名曲揃いだ。
先程リンクを貼った「二度目の誕生日」の他に「青空の祈り」も主人公が歌う名曲だし、それ以外にもかの有名な映画に登場してる「ゴンドラの唄」もミュージカルに組み込まれている。
ヒロインが歌う曲も可愛くてキャッチーだ。可愛い。
とにかく観て
わたしみたいなおたくはどうせ頭の悪い感想しか書けないし、百聞は一見にしかずなので、ぜひ見に行ってほしい。
きっと、何かを頑張ってる人に響くミュージカル。何もかも本当によかったから、ぜひ。
力尽きた感のある文になってしまった。
これ以上書くと、わたしの性癖が見え隠れするので辞めます。かしこ。