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その花の粒子│短歌

【短歌八首】

追い詰められない夢をみられる
二人でいたい ただ歌うたうとき


おもろうてやがて悲しき二人でも
梅雨月に日溜まりの夢みて


どんな言葉でも受け止め
君の喜び考えよううつむかない


曇りガラスを拭く閉じた窓越し
映る言の葉に笑顔隠せず


限りある時間今のこころだけで蝶が
舞うもうあるがままにさ


フロントガラス打つ雨は涙
必死ではらうワイパーは吾の手


紫陽花の雨粒光る雨上がり
雫の粒子となりて咲きたい


ドライ前君がその花切り落とし
その手でふわりと掬ってくれ

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