詩│落葉讃歌
金色の夕日を纏う北風にさらわれ
揺れ落ちる木の葉よ
ゆっくりときみの背中を
頬を包みたまえ
サテンに光るベールがきみを導きたまえ
母を包むような
きみが紡ぎし言の葉よ愛のもとへ
言の葉は巡る
また、荒野のもとでも紅い実が
実るだろう
今、染まり行く紅が、
ただ優しく揺れ落ちる
今になって
あるがままに
私の心に落ちてきた
確かに確かに 落ちてきた
優しい優しい優しすぎた魂の声
梢が鳴らす哀愁が震える
夕日の順光線に
わたしも手を伸ばそう
紅い木の葉が金色を纏って
揺れ落ちた
サテンに光るベールに包まれ
今宵は私も眠りに落ちたい
ススキがそよぎ見送りし丘
歌うたう言の葉よ
翼を持つならば
聞こえた気がする
あの魂の声のもとへ
舞い降りて