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昵懇。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第266回】

今週はポール・マッカートニーの写真展「アイズ・オブ・ザ・ストーム」が東京会場で開幕しました。この写真展はロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーのリニューアル・オープン記念として昨年6月から展示されたもので、ニューヨークのブルックリン・ミュージアム、ポートランド・アート・ミュージアムで巡回された後に日本にやってくることになりました。東京会場は7月19日から9月24日までの開催で、大阪会場は10月12日から2025年1月5日までの開催が予定されています。

展示される約250点の写真は1963年12月から1964年2月に35mmのフィルムでポール・マッカートニー自身によって出身地のリヴァプール、ロンドン、パリ、ニューヨーク、ワシントンD.C.、マイアミで撮影されたもので、ポール・マッカートニーはこれらの写真をなくしたものだと思っていたのですが、数年前に再発見され、写真集の刊行と共に世界各国で写真展が開催されることになりました。上記の時期はまさに1964年2月のエド・サリヴァン・ショウ出演に当たる時期で、いわゆるブリティッシュ・インヴェイジョンの歴史的瞬間の真っ只中に撮影されたものとなっています。

自分も足を運ばせてもらったんですが、一番印象に残っているのはポール・マッカートニーが撮影したジョン・レノンの写真の数々です。そのジョン・レノンの姿というのが実にかっこいいのです。まだキャリアの初期ということもあって、ジョージ・ハリスンや当時のポール・マッカートニーにはあどけなさがあって、少年の面影が残っているのですが、ジョン・レノンはやっぱり一つ大人で、外向きにはまだ作り笑顔を見せている時期ではあるものの、オフのジョン・レノンには他のメンバーとは違う落ち着きがあるのです。そこをポール・マッカートニーの写真は捉えており、そうした佇まいというのはバンド内の力学を想像する上で大きな材料となると思います。

今週はグラス・アニマルズの通算4作目となるアルバム『アイ・ラヴ・ユー・ソー・ファッキング・マッチ』がリリースされたほか、チャイルディッシュ・ガンビーノの最後のアルバム『バンドー・ストーン&ザ・ニュー・ワールド』がリリースされていますが、チャイルディッシュ・ガンビーノは活動を停止する理由について『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタヴューを受けていて、その内容は業界全体が傾聴に値すると思います。

『RADIO NME JAPAN~NEW MUSICAL EXPRESS JAPAN~』放送中
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