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積年。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第284回】
今週はレッド・ツェッペリンのドキュメンタリー映画『ビカミング・レッド・ツェッペリン』がようやく劇場公開されることが決定しました。この作品については今年5月にソニー・クラシックス・ピクチャーズが北米、南米、日本を除く東南アジア、中東、ベネルクス3国の配給権を獲得したことが明らかになっていたのですが、今回、2025年2月7日よりアメリカとカナダの200以上のIMAX劇場で公開されることが発表されています。2月5日には一夜限定で先行上映が行われることも決定している一方で、ヨーロッパや日本での配給権については現時点で報じられてない状況となっています。
この作品のことについてNME Japanが初めて報じたのは2019年5月で、1969年のデビューから50周年となることを記念して、バーナード・マクマホンが手掛けた音楽ドキュメンタリー作品『アメリカン・エピック』に感銘を受けたメンバーが彼に依頼する形で映画を製作することを当時発表していました。正直、そこから公開まで6年もかかることになるとは予想だにしなかったのですが、2021年にパイロット版がヴェネチア国際映画祭で上映されたりと紆余曲折を経ながら、おそらくクオリティを上げるための修復作業などが大規模に行われた末にようやく今回上映されることが決まったという経緯じゃないかと思っています。
2024年の今、レッド・ツェッペリンというバンドが世間でどういう評価になっているのかは正直分からないのですが、ザ・ビートルズやザ・ローリング・ストーンズといったアーティストが綿密な計画と共に過去のアーカイヴをリイシューや配信という形で商品化しているのとは対照的に、レッド・ツェッペリンはリマスターやデラックス・エディションはともかく、アーカイヴを整理してリリースするのに積極的な印象はあまりなく、かといって再結成ライヴでマネタイズすることもなく、巨大な空白だけが残されている、そんな状態になっています。そんなバンドが、50周年を機に製作を発表したメンバー公認のドキュメンタリー映画がようやく公開されるとのことで、どうしても期待を寄せてしまうところがあり、ジョン・ボーナムの少年時代の映像も使われているトレイラー映像を観て、その思いは強くなっています。
今週はレディング&リーズ・フェスティバルの2025年の第1弾ラインナップも発表されています。現時点でヘッドライナーとして発表されたのはチャペル・ローン、トラヴィス・スコット、ブリング・ミー・ザ・ホライズン、ホージアの4組で、主催者は「ヘッドライナーの平均年齢はここ数年で最も若く、それだけでも非常にエキサイティングなことです」と述べています。
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