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実記。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第279回】

今週は本日11月1日より六本木ミュージアムで開幕した展覧会『リヴ・フォーエヴァー:オアシス30周年特別展』に一足先にうかがうことができました。これはオアシスのデビュー30周年を記念したもので、バンドメンバーの愛用した楽器や直筆の歌詞の走り書き、バンド初期のアイコニックなオリジナル・ポスター群などが展示されるものとなっています。まだ、オアシスが再結成を行うかどうかは分からない時期からの企画だったと思うのですが、デビュー30周年という節目に向かって動いていたところ、見事としか言いようのないタイミングで開催されることとなっています。

かつてのデヴィッド・ボウイの展覧会のようにキャリアを網羅するパーソナルで貴重な品々がこれでもかと展示されるタイプの展覧会かというと、そういうものではないのですが、しかし、バンドの歩みやアートワーク、メディア露出、スタッフ用の品々など、それらが一堂に集まった様はやっぱり圧巻で、初期からバンドを追いかけていた人も、途中でオアシスに出会った人も、2009年の解散以降にその名曲に心を掴まれた人もなにがしかのものを持って帰れるような展覧会になっています。

この展覧会に際してオアシスの貴重な写真の数々を撮影してきたジル・ファーマノフスキーさんにもインタヴューすることができたのですが(その模様は下記の『RADIO NME JAPAN』でオンエアされます)、おっしゃっていたことで一つ印象に残っているのは、早い段階からノエル・ギャラガーはザ・ビートルズのようにバンドを記録しておくことの重要性を認識していて、だからこそフォトグラファーという立場を尊重してくれたということです。今回の展覧会が充実した内容になっているのも、そうした視点の賜物というか、たとえ本人たちが保管していなくても、第三者の記録によってバンドの歩みと楽曲が浮かび上がってくるものになります。

今週はザ・キュアーの2008年発表の『4:13ドリーム』以来16年ぶりとなるニュー・アルバム『ソングス・オブ・ア・ロスト・ワールド』もリリースされています。UKの『NME』は五つ星の評価を与えており、「最期は迫っているのかもしれないが、その漆黒には色があり、墓には花が添えられている」と評しています。

『RADIO NME JAPAN~NEW MUSICAL EXPRESS JAPAN~』放送中
下記以外の27局 日曜日午前4時~
Kiss FM KOBE 日曜日22時~
FM宮崎 月曜日午前1時~
FM新潟 土曜日午前11時~
※放送局によって時間は変更になる可能性があります。

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