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続々。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第281回】

今週は先週末に第67回グラミー賞の候補作品が発表されました。近年はYouTubeでレコーディング・アカデミーによる生配信でノミネーションが発表されるというのが定着した流れとなっていて、日本時間の11月9日に発表されています。最多ノミネートはビヨンセの11部門となっていて、これでビヨンセはキャリアを通して99部門のグラミー賞にノミネートされたこととなっており、単独で史上最多の記録となっています。ちなみに2位は89部門の夫であるジェイ・Zで、3位はポール・マッカートニーの84部門、4位は先日訃報が伝えられましたクインシー・ジョーンズの80部門となっています。

主要4部門では、まずカセットテープに録音されたデモ音源の分離にAIが使われたザ・ビートルズの“‘Now and Then”が最優秀レコード賞にノミネートされたことが大きな話題となりました。ザ・ビートルズの作品がグラミー賞の主要部門にノミネートされるのは、1971年開催の第13回グラミー賞にて“Let It Be”が最優秀レコード賞にノミネートされて以来、53年振りとのことで、ザ・ビートルズがグラミー賞の舞台で話題の中心となるのは久しぶりですが、それ以上にAIに対する音楽業界の姿勢というのがここには透けて見える気がするのも事実です。

主要4部門についてはチャペル・ローンとサブリナ・カーペンターが4部門すべてにノミネートされており、最優秀新人賞を除く3部門にノミネートされたビヨンセ、テイラー・スウィフト、ビリー・アイリッシュ、最優秀レコード賞と最優秀アルバム賞にノミネートされたチャーリーXCXがそれに続くという格好で、女性アーティストによる戦いになるというのが大方の見方ですが、最優秀アルバム賞にノミネートされたアンドレ3000の『ニュー・ブルー・サン』はアメリカでもやっぱり予想外のノミネートとして受け止められているようです。

今週はリンキン・パーク、エリック・クラプトン、ジャック・ホワイトという大御所アーティストの来日公演も発表されました。ジャック・ホワイトは欧米では直前に日程と会場をサプライズで発表するという敢えて小規模な会場でのツアーを行っていて、広島公演も行われる今回のジャパン・ツアーはそうしたコンセプトの延長線上にあるものとなっています。

Pic by David James Swanson

『RADIO NME JAPAN~NEW MUSICAL EXPRESS JAPAN~』放送中
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