突出。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第249回】
今週は2024年のグラストンベリー・フェスティバルの第1弾ラインナップが発表されました。昨年はアークティック・モンキーズ、ガンズ・アンド・ローゼズ、エルトン・ジョンの3組がヘッドライナーを務めましたが、今年、ヘッドライナーを務めるのはデュア・リパ、コールドプレイ、シザの3組で、日曜日の定番となっているレジェンド枠にはシャナイア・トゥエインが出演することが発表されました。デュア・リパとシザは今回が初のヘッドライナーとなり、主催者と友人関係にあるコールドプレイについては史上最多となる5度目のヘッドライナーということになります。
その他の主な出演者としてはLCDサウンドシステム、リトル・シムズ、バーナ・ボーイ、PJハーヴェイ、シンディ・ローパー、マイケル・キワヌーカ、ジャネール・モネイ、オリヴィア・ディーン、アイドルズ、ディスクロージャー、ザ・ナショナル、アヴリル・ラヴィーン、ジャングル、ジャスティス、ジェイミー・エックス・エックス、ジェイムス・ブレイク、フォンテインズD.C.、オービタル、オールウェイズ、ヤード・アクト、ザ・ラスト・ディナー・パーティーなども発表されており、今年の世界各地のいろんなフェスティバルを見渡してみても、音楽ファンにとっては極めて魅力的なラインナップとなっています。
ただ、その一方で3月中旬の時点で2024年はUKの21のフェスティバルが中止・延期・廃業することとなっており、このペースで行けば1年を通して100近いフェスティバルがそのようなことになるのではないかという試算も出てきています。主な理由としては運営費の高騰が挙げられており、こうした懸念はイギリスに留まるものではなく、アメリカのフェスティバルにも影響が出ていることも報じられています。これは世界的な傾向となっていて、新型コロナウイルスの余波とウクライナとロシアの紛争によって世界経済が大きな変化の局面に立たされている中で、フェスティバルという産業への影響もどんどん大きくなってきています。
その中でフジロックフェスティバルが2024年の最後のヘッドライナーを発表して、シザが来日することを発表してくれたのには心強いものを感じました。加えてポーティスヘッドのベス・ギボンズ、セレブレーション・オブ・ザ・ミーターズ、ジャックス・ジョーンズらの出演も決定しており、海外アーティストの出演するフェスティバルの貴重さというものを改めて感じています。
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