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折衝。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第272回】

今週はテイラー・スウィフトが今年の11月5日に投票日を迎えるアメリカ大統領選挙でどちらの候補者を支持するかを発表しました。アメリカでは現地時間9月10日にドナルド・トランプ元大統領とカマラ・ハリス副大統領による初めてにして最後の可能性もある対面での討論会が行われており、それを受けてテイラー・スウィフトはカマラ・ハリス副大統領を支持することを表明しています。テイラー・スウィフトは彼女を支持する理由について次のように述べています。「カマラ・ハリスに投票するのは、闘ってくれる人が必要な問題や権利のために闘ってくれるからです」

さすがにテイラー・スウィフトという世界的スターということもあってか、このニュースは日本でもかなり広範なメディアで報じられることになりました。テイラー・スウィフトはインスタグラムで、自身がトランプ元大統領を支持しているかのような画像がAIで生成されたことや中絶をはじめとする性と生殖に関する権利にも言及しながら、かなりの長文でカマラ・ハリス副大統領を支持することを表明したのですが、日本でもカマラ・ハリス副大統領に向けられてきた「Childless」「Cat Lady」という言葉で投稿を締めくくっていることなどが話題になったりもしました。

音楽に政治を持ち込むな的な意見もよくありますが、どんな事柄も本当の意味で政治から逃れられるなんてことはないわけで、特にポップ・ミュージックは世論や政治と背中合わせで物事が進んでいきます。イギリスではカマラ・ハリス副大統領の夫であるダグ・エムホフがフィラデルフィアで寄ったレコード店でザ・ストーン・ローゼズとニュー・オーダーのアルバムを購入したことなんかも報じられましたが、これも手放しで共感するというよりは、緻密なイメージ戦略の上で公開されている情報だと思います。こうした動きというのは11月に向けて、これからの2ヶ月でさらに加熱していくことになるのでしょう。

今週はFKAツイッグス、ザ・ウィークエンド、フランツ・フェルディナンドといったアーティストによる数年に一度の節目と言える新曲がリリースされてもいます。特にFKAツイッグスは素晴らしい楽曲となっているので、早く彼女の言葉が聞きたいです。

『RADIO NME JAPAN~NEW MUSICAL EXPRESS JAPAN~』放送中
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