開幕マスク、梅野頼む
阪神の梅野捕手が沖縄キャンプの終盤、右肩を肉離れ、治療に専念しなければならなくなったとき岡田監督は坂本一人の捕手陣に不安を見せていたが、その後梅野順調に回復、練習している2軍の和田監督は「投げる事以外はほとんど全部出来ている。後はスローイングの仕上がり具合じゃないか」とみている。
岡田監督もほっと一息で3月29日の公式戦開幕から起用も漏らしている。実現すれば8年連続で開幕試合にマスクをかぶる事になるが現在はその前段階。本隊が名古屋バンテリンドームで中日と対戦した15日も鳴尾浜で練習、約50mの距離の送球練習も行った。
昨年8月13日のヤクルト戦で死球を受け、左尺骨を骨折、そのため18年ぶりのリーグ優勝にも38年ぶりの日本一にかかわれなかった。それでも「喜びを分かち合う事が出来大きな財産、貴重な経験になった」もちろんケガで失ったものもあった。正捕手の座だ。そのためには引き出しを多くする事でキャンプでは打撃の際バットを立てて構えたり、寝かせたり試みたが、途中で肩を故障、それどころではなくなった。
そんな中キャンプ中に気付いた事がある。選手の気持ちの変化だ。みんながレギュラーを取ろうと思っているという。代走、守備固めがメインだった後輩が居残りで打撃練習をしていた。そんな選手に故障上がりが競争して勝つのは容易ではない。というわけで今の目標を開幕1軍にかえた。
鳴尾浜の毎日は「焦らず、その日その日出来る事をやっていく」一方で他球団にも目を光らせている。「開幕戦を戦う巨人は戦い方を変えてきているように思います。タイガースに新戦力がいるように巨人にも新たな力がいます。監督も代わりました。戦い方も選手の起用法も違うだろし、捕手出身という事で様々な戦略を立ててくると思います。そこに不気味さがあります」。
こんな話を聞くと開幕試合からマスクをかぶって欲しくなる。
令和6年3月16日