互助の関係

オリックスに2試合続けて完封負けした阪神、13日の第3戦2軍から上げたばかりの佐藤輝に2番でしばらく活躍の前川を先発メンバーから外しミエセスと豊田を入れた。豊田は2年前ドラフト6位で入団。1軍の試合に先発で出るのは初。1回左翼を守ったこの豊田の正面にオリックス1番来田の打球がきた。これを豊田、1度グラブに入れたがつかみきれず最後は前におとした。

 記録は失策。オリックスは次打者西野が右前安打して1、2塁。おそらく豊田の心中は穏やかでは無かったと思うが、阪神の先発西勇は広岡を中飛、西川のライナーは遊撃木浪の正面、ベースカバーの2塁中野に送球、併殺で切り抜けた。点が入っていたら後に引くところをすくわれた豊田は2回2死1塁で回ってきたプロ初打席で右前安打。この後梅野も左前打で続き満塁にしたが木浪中飛で点にならなかった。

 豊田が初安打したボールはオリックスの外野から阪神ベンチに返され豊田に渡った。この豊田に4回1死1塁で2度目の打席。オリックスの投手は最初のヒットを打った田嶋で今度は2球目を左中間に2塁打。2、3塁にチャンスが広がり続く梅野の遊ゴロで3塁走者の原口がゴロゴーで頭から本塁に飛び込み、1点を先取した。

 9日の西武戦の9回以来23イニングぶりの得点。この後木浪が右翼線に2塁打、2者が帰り2点追加、後森下左越え2塁打でもう1点、一挙に4点入った。

 阪神にとって久しぶりの特需。それを背に西は悠々の投球。4、5回は3者凡退。6回は無死若月に左中間2塁打されたが1番からを3人で料理。こんな中阪神7回原口がオリックス3人目の才木から左翼席に打ち込み5点目。余裕綽々の西、久しぶり相手を軽んじる投球がさえ8回2死2塁で代打の森を遊飛、今季初の完投を完封で記録した。

 それもこれも1回豊田の失策をすくう事になった投球。投手と野手にこういう関係が生まれにのは喜ばしい。

令和6年6月14日

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