小柄ドラ1の計算

阪神に今年入団の8選手が7日に球団寮「虎風荘」に集合、8日鳴尾浜球場で初練習となる自主トレを行った。そこで目立ったのが身長1m74小さいドラフト1位下村海祥投手(青学大)で準備体操の段階でいきなり逆立ち歩きを披露、新人仲間を驚かせた。

 育成ドラフト2位福島(白鵬大)が真似して挑戦したが転倒して転ぶと笑いながら「気持ちが上がりすぎ。ケガだけしないよう気をつけて」そのあと福島とキャッチボール、それを終えるとランメニュー。他の投手4人は両翼ポールから中堅まで走っただけだったが下村はその倍、ポール間を突っ走った。

 「自主練習をやっていたとはいえ実際のグラウンドでは形が違ったり、足の感覚も違う。ポール間走が1番長くてきついメニューだったので今日はそれを選びました。感覚になれるためです。本格的な練習が始まってへばりたくなかったですから」。

 その結果ランメニューは他の投手とは別になったが、練習締めのランニングは一緒に走り軽やかに駆け抜け最初にゴール。周囲は「速っ」これに下村「ランニングは一人で目的をもってやるのが好きです」。ここでいう目的、心中を慮る事になるが一つはその成果、後の一つはその事で目立つこと。

 下村は昨年青学大の日本一に貢献、阪神がドラフト1位で獲得したのはそれなりの評価があったのは認めるが上記したように身長1m74は小柄。最速155kmだがそれで勝負出来るほどではない。岡田監督は2、3年先を見ている。しかし下村はそれに従うのは嫌で目指すは即戦力。そのためには目立って監督に存在を認めさす事。自主トレ初日に早速行動に出た。それが逆立ち、ポール間力走だ。

 身体、体力で不利を抱える小柄な選手がよくやる手で少なくとも初日、新人仲間の間では目的は達せられた。もちろん序の口にもならない。阪神は今年から1、2軍ともキャンプは沖縄。もっとも球場は別。目立たないといけない下村が望むのは1軍。そこでの振る舞い。とくと拝見しよう。

令和6年1月10日

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