英文法解説「お金に関する表現」
こんにちは。
前回は「お客」に関する語を扱いましたが、今回は「お金」に関する語についてまとめていきたいと思います。
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「お金」そのものを表す語
お金と聞いてまず頭に浮かぶ英単語はmoneyだと思います。
moneyは「お金・貨幣」そのものの概念を表す語です。
「現金」はcashといい、その中にbill/note「紙幣」とcoin/hard money「硬貨」があります。現金(cash)に対してクレジットは文字通りcredit「信用」と言い、信用を担保にお金を借りているからですね。
「通貨・貨幣」のことはcurrencyといい、current「流通している・流行している」という語から派生しています。ちなみにcurrentはラテン語で「走っている」から来ています。
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収入・支出に関する語
個人の「収入」はincomeと言い、税金や土地などからの大規模な「歳入」はrevenueと言います。また、投資(investment)など得られた「利益」はreturnと言います。ハイリスク・ハイリターンという言葉で聴き馴染みはあると思います。
逆に「支出」はexpenditure/expenseと言います。2つの違いをいくつか調べてみたところ、expenditureは「支出・出費」のことで設備などを整えたり機材を購入したり将来的な利益を重視した費用を言います。一方でexpenseは「費用・経費」のことで、組織や家計を運営するために払われる人件費・光熱費・広告費などの支出全体を指して使われます。ただ、日常会話で使う分にはどちらを使っても大丈夫との意見もありました。
参考 : https://hinative.com/ja/questions/38657
https://salsaandsushi.com/expense-vs-expenditure/
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「給料」にまつわる表現
給料はどの様に払われるのかによって単語が変わるので、そちらをまとめていきます。
salary
まず「(公務員や会社員の)給料、月給」はsalaryと言います。salaryはsalt「塩」から来ており、古代ローマで兵士に塩で給料が支払われていたことに由来します。
wage
次に「(肉体労働に対する)賃金、(時・日・週など短期間で支払われる)給料」はwage、となります。wageは古代フランス語の「抵当」が由来です。
fee
そして弁護士や医者、芸術家などその都度の仕事に対して払われる「謝礼金、報酬」はfeeとなります。こちらは古英語の「家畜・財産」由来します。
そして口語で漠然と「賃金」を言うときはpayと言います。
payは動詞でも「(給料を)支払う」と言う意味がありますからわかりやすいですね。
給料が高いときはgood, high, big, fatなどを前につけてあげます。
(ex. good pay, high wages, fat salary, big pay)
逆はlowやsmallを前をつけてあげれば大丈夫です。
(ex. low wages, small salary, low pay)
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料金や取引に関する表現
ものの値段はprice「価格、値段」で表します。これはラテン語の「価値」から来ている語です。pricelessという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これは価値がないのではなく、値段がつけられないという意味になるので間違えないでください。
何かを購入したり活動したりする際にかかる「費用」をcostといい、サービスなどにかかる費用もこちらを使います。日本語でもある目的のためにかかる費用や対価のことをそのままコストと使うと思います。
特に乗り物の「運賃」をfareといい、ラテン語の「行く、旅をする」を語源に持つ様です。a train fare「電車賃」やan airfare「航空運賃」などで使われます。
「税金」はtaxといい、a consumption tax「消費税」やan income-tax「所得税」、a corporation-tax「法人税」という風に使われます。ただし「関税」はcustom dutiesやa tariffが使われるため気を付けてください。
オプションなどで追加でかかる料金のことをcharge「追加料金、請求額、手数料」といい、change「お釣り、小銭」と間違いがちなので気を付けてください。
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会計などにまつわる表現
最初に紙幣として紹介したbillは「請求書」という意味も持っています。
レジでもらう「レシート、領収書」はreceipt(pは発音しないので注意)になります。
「借金」のことをdebt(bは発音しないので注意)といい、「罰金」をfineと言います。
お金に関する話で見かけるinterestは「利子、手数料」という意味で、「興味」という意味だけではないので注意してください。
以上がお金にまつわる英単語でした。
文法問題や長文で見かけたときは、前後の文脈からどの意味で使われているのか、どの様なお金のことを言いたいのかを読み取って理解する様にしてみてください。
それでは問題で確認してみましょう。
この辺の単語はややこしいので、今回は少し多めです。
Q1. The ( ) of living has risen greatly in the past ten years.
1. amount 2. sum
3. money 4. cost
Q2. You can choose either the train or the bus. If you want to save some time, the train would be better. The ( ) is a little bit higher, though.
1. cash 2. fare
3. fine 4. interest
Q3. There is an extra ( ) for sending packages by express mail.
1. price 2. charge
3. pay 4. cost
Q4. I want to make a phone call but only have a five-dollar bill. I need some
( ).
1. change 2. small cash
3. little money 4. return
Q5. After you pay a bill, you are a given ( ) to show that you have paid.
1. change 2. discount
3. material 4. receipt
Q6. The ( ) is the money that you pay for the journey made, for example, by bus, train, or taxi.
1. charge 2. cost
3. fare 4. fee
Q7. The word "( )" means money to be paid by people or business to a government for public purposes.
1. income 2. salary
3. tax 4. wage
Q8. The word "( )" mean that sum of money that is paid as a percentage of a large sum of money which has been borrowed or invested.
1. debt 2. fare
3. fine 4. interest
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まとめ
それでは扱った単語をまとめていきます。
一回で扱った単語量としてはこれまでで一番多かったですね。
まずはこれらが「お金」にまつわる語であることを押さえて、細かな違いを覚えていくといいかもしれません。
解答
Q1. 4
Q2. 2
Q3. 2
Q4. 1
Q5. 4
Q6. 3
Q7. 3
Q8. 4
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