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『魔法の世紀』(落合陽一)から見るこれからの人間

■はじめに
僕は生きる上で目指すべきロールモデルを「落合陽一」さんとしています。
自分の興味の赴くままに研究し、成果を出し、その成果に胡坐をかかずにまた新しいことに挑戦していく。
そんな落合さんの処女作である魔法の世紀を参考にこれからの時代を生きる上で必要なことをまとめてみました。

書籍:
 『魔法の世紀』著者:落合陽一

■この本の素晴らしい点
・コンピュータがどういう経緯で進化してきたのか歴史が分かる
・これからの未来を歩むにあたって何が重要なのかが分かる
・コンピュータが人間を滅ぼすというネガティブな論ではなく、どうやって共生するかというポジティブな未来が描かれている

■これまでとこれからの世紀
20世紀は「映像の世紀」で、21世紀は「魔法の世紀」になると落合さんは言います。
映像の世紀とは、全員に同じ映像を見せる、人間に指針を合わせてメディアを設計する時代でした。
魔法の世紀とは、一人一人が異なる映像を見る時代にどんどんなっていきます。
Twitterなどが最たるものですね。同じツール上なのに、一人一人が見ているタイムラインが違う訳です。

■魔法の世紀とは
魔法の世紀という耳慣れない概念について深堀していきましょう。

魔法の世紀は、リアルとバーチャルがごちゃ混ぜになり、コンピュータによって踏み越えられ、作り替えられていく世界です。
本書では、このような世界をデジタルネイチャーと呼んでいるます。
デジタルネイチャーな世界では、目の前にある世界の問題をデジタルとアナログを行き来しながら解決していくことが可能になってきます。
人間がコンピュータを操ったり、コンピュータが人間を操作したりするのが自然になっていきます。
周りを見てみても、もう既に片足を突っ込んできてますね。AIが指示を出す外食産業もそろそろ出てきそうです
目の前にあるものがどんどんブラックボックス化して、原理が分からずに動いています(魔法化)。
僕はコンピュータを使って仕事をしていますが、その中身がどう動いているかは知りません。
むしろ、どう動いているか知っている人は、現代では少数でしょう。でも、使えている。
こういった「ブラックボックス」が今後どんどん増えていくと落合さんは言っています。
僕の感覚としても、そのようになるだろうと思います。

■コンピュータと人間
どんどんコンピュータ(スマホなども含む)が増え、今では身近な存在となってきました。
コンピュータによってなくなった仕事も多いですが、今後はAIによって脅かされる仕事も多いとよく耳にします。
では、コンピュータと人間の関係はどうなっているのでしょうか?

落合さんは、コンピュータが人間に可能なことをエンパワーしたと語ります。
昔と違い、個人で出来る事が多くなりました。
例えば、スマホのアプリを作って公開すれば全世界に触ってもらえる可能性があります。
僕が物心ついた時代は、まだマスメディアの時代でした。Twitterがない時代では個人の発信などする場所が余りなかった。
しかし、今の時代は(見られるかどうかは別として)世界に向けて発信する場所がたくさん用意されています。
その為、個人で出来る事が多いがゆえに個々人の差も顕著になってきました。
「Deploy or Die(実践するか、死ぬか)」というのが落合さんの言葉です。
もう人間は知識ではコンピュータに勝てません。知識を使って、何をどう実践するかが重要になってきます。
コンピュータになくて人間にあるものそれは、「やる気」です。
問題と結果があってもそこからどれをどう選ぶかはモチベーションを与えるのは人間にしかできません。

■人間は何をするべきか?
コンピュータと人間の違い分かった所で、では人間は何をすればよいのでしょうか?

今後は、スマホを使って何をするか考えても仕方がなくなってきます。
重要なのは、コンピューターの本質を考えて、自分たちの身の回りや生活や体験がどう変革されるのかです。
日本では、ほとんどの人がスマホを持っているでしょう、スマホを今までと同じように売るのは厳しくなります。
今後はコンピュータが売れなくなっていく訳です。
そして、プラットフォームが拡大していきます。今やAndroidかiOSを選ぶしか選択肢がなく、すべてがその上で動きます。
ですので、今後はそのプラットフォーム上で動くコンテンツ作業が活発になるはずです。
そのコンテンツ自体も、アートなどの分野ですらコンピュータが自動生成し始めています。
つまり、知的処理に関わる大抵のことはコンピュータがやってくれるようになってきています。
人間がコンピュータに与えるべきものは、前述した通りモチベーションやビジョン、行動へと舵を切るきっかけです。
その舵を切るきっかけは人間の持つ「楽しむ心」が重要です。
なぜなら、人間のフェティシズムからしか出てこないからです。
コンピュータには、好き嫌いがありません。当然、こだわりもありません。
人間の持つ、楽しむ心やフェティシズム、やる気などが今後重要になっていくのです。

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https://twitter.com/nkztyuta

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