自己 ぼく わたし あなた
僕なのか私なのかなんてものは
最初からどうでも良くて
今日も少し伸びた髪の先がはねている
それだけの事実が、自己を決めている
髪の先があること
金髪の時は、うすく消えていて
抜け落ちても
床に散らばるそれに気が付かない
昨日はどこを向いたらあるのか
10年後は?
18の夏、18と言い張る19
私は27の冬に憧れて
少し大人になりたい 19未満
僕は13の時、
手を繋いでいた女の子を忘れられない
僕の中は
駅前であの子を見た時の、吐き出しそうなリアルさと、
下を向いた自分の、愛おしさで満たされている
もう傷つくことはなく
ただただ全てを快楽と感じる
私を私でたらしめるものは、他者からの目線でも、自己の認識でもなく
抜けて床に落ちた髪の毛1本
1本分の自己肯定を、
拾ってゴミ箱に捨て、
今日もまた、
僕は僕をたらしめている
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