言い換える力は大事
「修正ではない、ブラッシュアップだ」酔っ払った先輩が荒れ気味に言った。僕は知っている。そんな事を言っている先輩が人一倍、修正に敏感な事を。
ホームページやダッシュボードなど何かを制作するプロジェクトでは、たまに大きな修正が発生する。スゴロクで言うと、3マス戻るとかではなく、ほぼ振り出しに戻るみたいなものだ。それは、クライアントの内部組織コミュニケーションのかけ違いや鶴の一声みたいなもので発生する。早めに発見できれば良いのだが、深い内部事情を知ることは、お城で猫とかくれんぼをするくらい発見するのが困難なケースが多い。
「俺が後ろを向いたら、チームのみんなも落ち込むだろ」。確かにそうだ。事象は誰が見ても分かる。さらに先輩まで元気がなかったら、いよいよ厳しいとみんなが感じてしまう。
「言霊じゃないけど、修正よりブラッシュアップの方が良いと思うんだよ」僕は頷く。言い換える力は大事だ。