物と事
欲しい物はないけど、欲しい事はある。事って何だろうと自分で書いていておきながら考える。多分、僕にとっての事とは、誰かとこう過ごしたいとか、この時間で何かをしたいなどの出来事を指しているのではないかと思う。
物欲は年々減っていく一方で、『事欲』は特に減ることはない。むしろ、それがとても大切なのもので、かけがえのないものになってきている。
子どもは大人を贅沢だと考え、大人は子どもを贅沢だと考える。子どもには時間と常に新鮮な経験があるが、資金が不足している。逆に大人には自由に使えるお金はあるが、時間も新たな経験をしようとする意欲や労力が不足しがちだ。
事を大切にするようになったのは、一体いつからだろうか。まったく思い出せないのだが、いつからか僕はそうなっていた。成人したての時は、事なんて全然大事にしていなかったように思う。きっとこの変化こそが大人の階段を登るということなのだろう。多分だけど。