意匠法9条の2　願書の記載又は図面等の補正と要旨変更

　本条では、要旨変更補正が意匠権設定登録後に露見した場合、出願日が手続き補正書提出日に繰り下がることが規定されています。

　これは、意匠法では特許法の訂正審判のような防護手段がないので、特許法のように無効理由とすると過酷だからです。

　なお、出願日が繰り下がりますので、他の公知意匠との関係で、無効理由が発生することがあります。また、先使用権の有無を判断する時期も変わります（意29条）。

・意匠法9条の2

（願書の記載又は図面等の補正と要旨変更）
第九条の二　願書の記載（第六条第一項第一号及び第二号に掲げる事項並びに同条第二項の規定により記載した事項を除く。第十七条の二第一項及び第二十四条第一項において同じ。）又は願書に添付した図面、写真、ひな形若しくは見本についてした補正がこれらの要旨を変更するものと意匠権の設定の登録があつた後に認められたときは、その意匠登録出願は、その補正について手続補正書を提出した時にしたものとみなす。

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