ラフターナイト卒業とM-1準々決勝進出

【終】
マイナビラフターナイト、もっと若手の頃からコツコツと参加させてもらっていたライブで、オンエアはされどもなかなか週間チャンピオンになれなくて、なれたとしても月間チャンピオンがさらに遠くて、心なしか仲の良い面々はガンガン活躍していて、聞くところによるとどうやら毎年のチャンピオンライブもガンガン沸かせていて、嗚呼なんかアレか、我々には縁のない大会か、長い芸人人生を見据えればそういうのもあるか、割り切って臨むか、ちぇーーへいへいあちしが悪うござんした、くらいには開き直っていたところに、4月のチャンピオンが転がってきて、それはもう本当に本当に嬉しかった。

本当にもう、なんかもう、拗ね返っていたところにチャンスをいただけて、嗚呼報われることもあるんだなァと、すみませんほんと不遜な態度ですみませんと、背筋を伸ばして臨ませてもらった。

とっても好きなコントで臨ませてもらった。これかと、これぞお笑いスケベの祭典かといううっとりする笑い声をいただけて、もう何も思い残すことはなかった。今まで本当にありがとう。優勝は確かにしたかったけれども、全然チャンスがないと思い込んでいたところに転がってきた晴れ舞台、もうやるだけやって最後は笑顔で終われたら良いなと思っていたからそんなにピリピリせずにすんだ。M-1の結果が頭をもたげていたのもある。

やりながら、ああやっぱり良いコントだな、うーん実に良いコント、と胸を張れたのが良かった。胸を張らせてくれるくらい、素敵な空間でやらせてもらえたのが実によかった。
かが屋が本当にうっとりするコントで優勝していて、やっぱりすごいなあと、改めてときめいた。かが屋をいつの日かうっとりと、そして堂々とまくれる日が来たならば立派なコント人間としてもっと胸を張れるかもしれないなと、勝手ながらこれからも道標でいて欲しいなと思ったのだった。





【続】
M-1グランプリ、準々決勝に進むことができた。
しっかりした総括はもう、全部走り抜いた時に済ませられたらと思うけど、でも本当に良かった。

去年ここで落ちてしまっていた。めちゃめちゃざっくり言うと去年はなんとなくネタに元気がなくて、今年はともかく元気にやろうと決めた。間違いなく元気にはできたけど、それでもやっぱり怖くて、元気なだけでは認めてもらえないところもあるんじゃないかと、我々(我?だけかも)らしく歪んだ謙虚さでブレーキを踏むところはあったものの、まあダメならダメで仕方なし、仁王立ちで待ち構えさせてもらった。仁王立ちのつもりだったけどやっぱり怖かった。ほんとに怖かった。ともかく良かった。


当日、Eブロックの皆さんが袖に集まった時に、よく見たらほぼほぼ先輩ばかりなのがなんとなく不思議な感じだった。15年目までの賞レース、我々11年目、あんまり考えたくないけどそこそこにはラストスパートの入り口くらいには差し掛かっていて、そんな中でたくましいお兄さん方に混ざっている感じが懐かしくてむず痒かった。「みんなで盛り上げていこうぜ」みたいなことを言い合う感じ、緊張通り越してハイになっていく感じ(僕はそう、他の方の感じはわかんないけど)がほんとむず痒いような楽しいような、なんだか良かった。結果的に良い思い出に色付いているだけかもしれない。
先輩方のおかげで、先輩とて無論ライバルたちなんだけれども、なんというか「まあ僕らが1番下っ端だし気楽にやるか」みたいなトンデモ自己暗示で開き直れた気がする。直前のコットンさんのネタを聞きながらめっちゃ笑って、緊張と混ざり合って「直前でも俺は人のネタで笑えるんだぜ」みたいな自意識をなんとかかんとか引っ込めて、あくまでリラックスだぞと飛び出せていけた。モリモリ元気にできたとは思うけど、ウケはあんまよく分からなくて、ネットを見てちょっとだけ安心した。

やりたいネタがルミネでできるのが嬉しい。
まだ正直「やりたいネタがルミネでできるのが嬉しい」みたいな域をちゃんと超えきれてないというか、何がなんでも決勝だ!みたいな温度の人からしたら甘いのかもしれない。
でもそうやって一歩ずつ越えてきた。2回戦を初めて知って、3回戦にてもどかしくも足踏みして、ついに準々決勝を知って、そっからも全然難しいけどそれでも着実に地に足つけて臨んできた、と思う。
こっからはドサクサもある、マジである、マジであることも知ってる。開成高校野球部だ。ドサクサで上がってやるのだ。



仇を討つ、みたいなのはちょっと嘘っぱちというか、何をもってしても仇討ちにはならないとは思うんだけど、やっぱでも、それはもう勝手に、戦いたかった人のことを思って頑張らせてもらう。頑張る。

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さすらいラビー中田
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