見出し画像

スポーツ×兵法=駅伝の極意:情報精査

気付けば前回シリーズ作から1週間が過ぎていました。お待たせして申し訳ないです(笑)

いつも大体『孫子』から取り上げるので今回は別の本に書いてあるものから取り上げます。ただどちらにしろ以下の内容も既に『孫子』が説いている部分でもあり、その素晴らしさを改めて感じます。

この本のp262にあるのが「情報の精度を何度でも確認せよ!」です。

これは特に監督やコーチに言えることですが、積極的に自チームと相手チームの情報や現地情報などを収集していくのは当たり前のことですが、その分析や検討、判断をきちっとしているところは案外少ないかもしれません。

昨今、データ分析、アナリティクスやデータサイエンティストの重要性が説かれていますが、それを操るスキルの方はともかく、扱う側の人については人材は充実しているのでしょうか?

案外AIが進化しても、この判断力が人材不足、人手不足になるような気もしないでもないです。そこもAIに任せていては恐らく世の中を上手く回していけないような気もしますし。


競技現場には「最新理論」やある選手の「好不調」など様々な情報が入って来ます。これは意図的かどうかは解りませんが、誤情報も当然大きく含まれています。

チームの構成員を疑う訳ではありませんが、関わる人が増えれば増えるほど何ならかの意図を以っているや価値観の違いによることも含めて、多くの異なる情報が入っていきます。

これを裁き、判断出来るかどうか。

現代ではこの辺がもう難しく、独りの監督だけでは精度が大きく下がると思われます。もちろん、そのトップになる人物の能力に大きく左右されるのですが、高次レベルになるとそこの差は埋まってくるでしょう。

次はスタッフの差になっていきます。

プロスポーツチームならどれだけ人材を集められるか。学生スポーツだとマネージャーを始め、学生のレベルにも大いに左右される部分はあるでしょう。そして、アマであればどこに力を入れるかで決まってくるでしょう。

最近大学スポーツでも日本版NCAA導入の話が何度か聞こえてきますが、問題点は多くあり、収益性の問題や現場での指導に関わる問題と共に、ガバナンスの問題がクローズアップされます。

どういうプロセスで意思決定をしていったのか?調査や情報収集、精査を経ているのか?法やモラルは?どういう仕組みで組織は動いているか?

収益化も大事ですが、この組織の成立している土台、根幹がどうなっているかは非常に重要でしょう。少なくともチームは社会の公器という一面はあるので、特定の誰かのものになっていないかを精査する必要があります。

情報が多く回る組織で、透明性が高ければガバナンスは保ちやすくなるでしょう。しかしこれも「現場」で達成していても、大学やOB会などのステークホルダー周辺で起きていては意味がありません。

もちろん逆も然り。


★★★

こういった意味でスポーツにとっては「情報」というのは命になりますね。どんな情報も余すことなく、とまでは言いませんが、多くの情報を集めつつ精査する仕組みが構築できるかどうかで大きくその組織の興隆が決まってくるように思います。

AIなどの新たな登場がその状況を更に加速させるのではないかと自分が仮説を立てているのもそういった理由からです。


いつもご訪問、お読み頂きありがとうございます。 すき(ハートマーク)を押して頂いたり、コメントやSNS等にシェア、サポート頂けると励みになります。サポート、応援頂いた分は必ず、活動する中でみなさんにお返しして行くことが出来ると思います。今後もお付き合いを宜しくお願い致します。