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『「ヤミツキ」の力』廣中直行
これもタイトル買いです。アスリートもそうですが、勉強でもなんでも同じで、鍛えること/トレーニングなどに「ヤミツキ」になれれば大きく効果も集中力も発揮できます。
そんなヒントがあるかな?と。
他にも行動経済学のような感じで「購買」に繋がるヒントもあるかも?という期待で手に取りました。
p26「別に速い人が偉いとは思わないし、同様に聡明な人が偉いとも思わない。どの世界でも一流の人は努力と才能がマッチして一流になりえているのだと思うが、逆を言えば一流ではなくても一流の人間に匹敵する努力をしている人はいると思う。だから一流でなくても一つのことに打ち込み努力することは素晴らしいことだと思うし、そう考えたから僕は遅いながらも6年半もの間、陸上競技に打ち込んできた(関口義人「僕の競争部生活」私家版)
p28自分としてはこれまでに最善を尽くし、燃えて、必死になってきたのだからという記憶があれば、他の人との比較で語られる成績には悔しさが残っても、自分の人生の値打ちにまで悔いが残ることはない。
長く引用しましたが、大きな意味を持つ内容です。
現場の指導、監督をしていて一番悩むのは「出場機会」を考えることです。一生懸命取り組んでいてもレギュラーという考えは絶対的に重要で、そこは公平な選考基準を基に考える必要があります。
ですが、一生懸命やっても「実力差」で選ばざるを得ない時も何時でも生じます。表面上の努力は算定できても、裏でどう過ごしているかは本人しか解らず、最終的には「実力」で決定するしかありません。
そうであれば、次戦力として育成していきたいという考えと、人情としても何らかの出場機会を設けたいと考えることはあります。
ただ、もしかしたら本人は実力で勝ち取る事しか考えていないかもしれません。中途半端な出場機会はかえってプレイヤーの意向に沿えない場合も。
そういった話し合いは大事ですが、こういう考え方の中に、引用部分のような考え方をする人も居るというのは頭に入れておきたいですね。
速い、遅いではなく、自分なりに一生懸命取り組む、やり切ったという満足感は本人にしか解りません。周りが一方的に決めつけないようしたいものです。
p38実はこの子にとって「繰り返す」ということは、「こうすれば、こうなる」という仮説を検証して喜んでいることなのである。これを心理学で「循環反応」と言ったりする。仮説の検証を繰り返して、子供は「世界とはこんなものだ」ということを知る。
「やみつき」の元になっている行動の繰り返し、それは私たちが世界のイメージを作り上げていく作業にほかならない。
アスリートや競技の世界でも、この「やみつき」になる作業が何よりの喜び、楽しさ、報酬と考えることは出来ます。結果が全てと考える人も居れば、試行錯誤をすること自体が楽しみと考える人。
どちらがどうという訳ではなく、価値観は多様だということを知っておきたいですね。
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この本全体でこういった話が盛り沢山扱われています。少しでも興味を持たれた方は是非手に取ってみてください。
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