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ある陸上競技選手の足跡:1995-98:高校生時:合宿

こちらのnoteでも触れた内容についてもう少し詳細に渡って記したいと思います。高校時代の全ての強化合宿は多くの他校を交えて行われていました。そんなお話。


高校入学後、最初の合宿は春休み中に行われている合宿への参加でした。ただこれは新入生に足しても「お客さん」という意識が先輩方にもあってさほど厳しいものではなかったですが、驚いたのはその参加人数と学校。

関東から沖縄まで含めた全国高校駅伝でも名前を見る学校名がずらっと並んでいたこと。県下の有力校も複数名を連ねていました。

最初は緊張とアピールするぞ!という意気込みの方が強かったと記憶していますが。


GWにも一度合宿があり、こりゃすごいぞ!と思いましたが、本格的に感じたのは夏合宿。男女総勢300人程度が集まり、有力校と有力選手がずらり。

西脇工業がホスト校というのもあり、全体の流れも作っていくのですが、インハイの活躍やその後の高校駅伝でも一緒に合宿やった人が出てる!!という気持ちになりました。

自分達も負けてられないし、合宿では西脇工業のレベルの高さを見せな!と奮闘していました(笑)

2年目は中核として、3年時は「見られる」側として意識し、合宿をより良いモノにするイメージを持って臨んでいました。そういえば「強くなりたい」という想いも当然あるのですが、合宿では競技面より「場」創りの方に意識が強く出ていましたね。

でもそれで凄く伸びる。秋に結果に繋がる。不思議なものです。競技面で、トレーニングでは伸ばせない何かを育み、成長していたのだと思います。


その後の活躍した選手たちが多く出ていったので相当有意義な合宿だったと思います。競技面より生活、精神面でそういった他校と共に切磋琢磨し、知り合い、レースでの再会を誓う。これはそういった場を創り上げようとしない限りなかなか出来ません。

よく一流アスリート同士、ネットワークがあるとは言われますが、これは社会においても一緒ですよね。社長同士の繋がりなど。

同じ様な場(レース)に出場し、出会い、こうして合宿もする。それだけ親近感もライバル意識も持ち易いし、意識もします。

その分、何年経っても気楽に話しが出来る関係も長く残ります。過去の思い出にも共通点がある。

勝つこと、高校時代に強くなることにさほど意味はないという「アスリート的観点」もありますが、独りの人間としてそういった場で、レベルの高い選手やチームに触れられる、交流を持てるのは成長を促しますし、一生の財産になります。

これは必ずしも「勝利至上主義」とは関係なく、強くなること、上で戦うことでアスリートとして以外にも得られるもの、学べるものも多くなるとおもいます。


★★★

もちろん他の方法でも色々な世代や人と出会うこと、交流を持ち、学ぶこと、経験できることも多くあるでしょう。ですが、こうして3年間同じ合宿に、インハイや高校駅伝、それに将来のアスリートとしての夢、指導者などの夢を語りあえるのは目標や目的意識が近いが故の部分もあると思います。

ノウハウを隠すのではなく、公開、シェアすることで得られるものも大きい。そういった考えもこういう場が原点でもあります。

非常に良い体験をさせて頂いたと思っています。

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神屋伸行/加古川優考塾/走遊Lab代表
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