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漫画の話『アラバスター』~手塚治虫の駄作~
さて、漫画の話をしましょう。保険の話なんてつまんないしね。
今日紹介する漫画は、漫画の神様と崇められる手塚治虫の『アラバスター』です。ここだけの話ですが手塚治虫も実は神様ではなく人間なので、駄作はたくさんあります。というより駄作の方が圧倒的に多いんですが、まあ全集で400巻もあるし、多作だと仕方ないね。この『アラバスター』もそんな駄作の一つです。
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あらすじ
彼女に裏切られ、冤罪を負わされた主人公ジェームズ・ブロックは、刑務所から逃げるときにある博士の作った、撃ったものを透明にするという特殊な銃を手に入れる。そしてそれを使い恐ろしい復讐を…ぶっちゃけ、アレクサンドル・デュマの『巌窟王』のパクリです!パクリという言葉に過剰反応する人に向けて言うと、パロディ。実際、映画や海外文学からもっと酷い丸パクリしてる巨匠もたくさんいるしね、藤子・F・不二雄とか。
さて、この話の主人公のジェームズ・ブロック改め、アラバスターさん(自称)自分を刑務所にぶち込んだ元彼女に復讐するのはいいんだけど、その後、なぜか「世界中の美に復讐する」とか言い出して、透明化銃で無差別テロみたいな事を始めます。一応、肌の色を理由に彼女に裏切られ、捨てられたからって理由なんですが、ちょっと極端すぎませんかね?コンプレックスを拗らせると恐ろしいなー。
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グロいぞ!
ともかく世界をグロくしてやる!というのがアラバスターの行動原理なので、当然のように作品にはグロが溢れます。体の一部を透明にされ、内臓や血管、もしくは骨が丸出しの生き物が大量に登場します。
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更には絵だけではなく話自体も非常に暗く、アラバスターは最後に倒されるものの、ヒロインは投身自殺しちゃうし、何の救いもなく終わります。ああ、手塚キャラの中でも人気の高いロックも出ます。ナルシストでレイシストで、ヒロインをレイプするクズですけど。
誰がこんなもの描いたんだ!
ちなみにこの『アラバスター』という作品、手塚が生前に出たドキュメンタリーで言及しています。
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「これ俺描いたのか、あぁこれねえ、こんなの見ちゃいられないね、これねえ。これはねえ、あーこれはちょっと覚えてねえな。これは僕が凄いスランプの時に描いたんです。スランプというか、もう最低のレベルの時に描いたんですね。もちろん読者には受けなかったしね。なんか陰湿だって言われましたね、これは。陰湿で、陰惨で、非常に暗いって言われましたね。それは当然だと思います。僕がもう谷底に落ち込んで時に描いたんだから」
どうも本人にとっても忘れたいぐらいの作品みたいですね。まあ、本当に最低の作品なのでしょうがないでしょう。今読み直してみても…この二年後に『ブラック・ジャック』を生み出した作家が描いたとは信じられない出来だなこれは。
強いて褒める点を挙げるとすれば、後半で闇堕ちしたヒロインの亜美が髑髏の馬と街に乱入し、死と破壊を撒き散らす流れはなかなか迫力があって個人的には好きです。ただ、その辺のモチーフも「死の勝利」の宗教画丸パクリなんだよなあ…本当に最低の時期だったんでしょう。
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まとめ
もし貴方がグロくて、救いがなくて、ただただ暗く、作者からも見捨てられた。そんな作品を探してるサイコ野郎なら、手塚治虫はピッタリの作品をすでに描いています!さあ、今すぐ読みましょう!サイコ野郎!!
本日の漫画紹介でした!
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