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「2024イタリア・ボローニャ国際絵本原画」展@西宮市大谷記念美術館

仕事が午後からだった本日、もうすぐ終わってしまう「イタリア・ボローニャ国際絵本原画」展に行ってきました。

去年行った時には作品の多さにとても疲れてしまったので覚悟して行ったのですが、それのおかげかあまり疲労感を感じることなく見終わることができました。
と思ったらカフェに落ち着いた途端、どっと疲れが。
でも刺激もたくさん受けて、このまま家に帰って絵を描きたいと思ってしまったのでした。

どうやらこの展覧会に長く見に来ていらしてるおばさま達の会話を聞いていると、審査員が毎年異なるためか、選出される傾向が結構違うとのこと。年によってはまったくいいと思えない時もあるとのこと。
去年の記憶があまりないのではっきりとした比較ができないのですが、今年はデザイン性の高い、スタイリッシュなものが多い気がしました。

イタリア・ボローニャ国際絵本原画展の応募要項では5枚絵が必須なので、その5枚でいかに世界観を出すのかが重要なのかなと思いました。
去年は、物語が5枚で表現されているのがすごいなという印象を持った記憶があるのですが、今回は物語があるとは限らないのが驚きでした。
例えば、サンパウロの各地域がイラストになっていたり、プールの色んな箇所がイラストになっているような作品もありました。それぞれ絵の中にドラマが繰り広げられているというよりも、その場所の雰囲気を伝えているような作品だったのが印象的でした。

と細かいところから書いてしまいましたが、何よりも強く思ったのが、絵本の表現は本当に自由だな!ということ。
今まで読んでいた絵本の印象から(もしくは好んで読んでいた絵本から)、なんとなく絵が可愛くて、きっちり分かりやすく表現されていて、簡単に想像を膨らませられるものが絵本の絵のイメージでした。
でももっとアーティスティックな表現だらけだったし、よくよく見ないとどういう作品なのか分からないけれど分かると世界観が広がるものや、子供には分からないようなひねりがきいたものなど、本当に様々でした。
色もビビットなもの、色鉛筆で薄く描かれていて見えにくいもの、白黒のものなど、また細かく繊細に描かれているものから、色で遊んでいるかのように大きな造形のものなど多種多様でした。

正直なところ、物語自体はおお〜と思わせるものがあまりありませんでした。
その分、表現方法の自由さが目にとまったのかもしれません。

「絵本の絵はこういうもの」といつの間にか身についてしまった固定概念を捨て去って、自分ももっと新しい、自由な表現方法を模索したいと思ったのでした。

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