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久しぶりの油絵制作
ほぼ1年ぶりくらいに油絵を描いた。
去年の今頃、知り合いから注文を受けたペット肖像画を描いたきり、デジタル画や水彩画、アクリル画を描いており、油絵は描いていなかったのだ。
個人的に油絵は丹念に色を重ねていくことで、色に深みを持たせられる画材と認識している。
透明水彩も重ねて描いていくのが基本となるが、重ねすぎるとくすんでしまう。名前の通り下の色を透過させるので、計算して色を重ねる必要があり、個人的には難易度の高い画材と思っている。
油絵に似た画材と言われるのがアクリル絵具である。
ある程度の透明度で、色の重ね方も透明水彩よりも油絵に近い。厚塗りをすることもできるので、ゴッホの絵のようなテクスチャーを作ることもできる。
油絵と違って油ではなく水で溶かすので、臭いもしないし、乾きも早いので、アクリル画をメインに据える画家もいる。
私も時間がない時はアクリル画をキャンバスに描くし、アクリル画も好きである。
でもやっぱり、油絵には代わらないよなぁと思ってしまうのだ。
以前、アクリル画をメインにされている画家の方に、アクリル画と油絵の違いは、アクリル絵具は非常に発色が良くて、油絵は色味に深みを持たせられると思うのだがどう思うか?と聞いてみたら、それは違うと否定されてしまった。曰く、アクリル画でだって深みを持たせることができると言うのだ。
私の言い方が悪くてアクリル画が劣っているように聞こえてしまったのかもしれないが、でもやっぱり深みというか、色の複雑さを出せるのは油絵のような気がしてならない。
同じ茶色でもアクリル画はとにかく発色よく、つややかで明度が最高潮な感じがしており、それを油絵の茶色のようにしようとしても、黒を入れても白を入れても、はたまた違う色を混ぜようとも、ただ鈍くなるだけで油絵の茶色にはならないのだ。
そんなわけで描きたいテーマやモチーフによって、油絵にするかアクリル画にするか分けている。
本日描いていたのは今年の末に開催予定の3人展に出展予定のもの。
油絵は乾く時間を考慮しないといけないので、慌てて描いているというわけだ。
久しぶりの油絵はやはりとっても楽しかった。