富士日記を読む。
長崎の街を徘徊し、色々な思いにふける。
思っては消え、思っては消え、今となっては何も残ってはいないのだけれど。
立ち止まってメモするのが良いのかしら・・・
それはそれで風情が無い・・・
最近、寝る前に「富士日記」を少しずつ読んでいる。
数年前に会社の研修で東京に行き、帰りに読む本が無くなって購入した本。
物語のように、一貫したストーリーが無いとなかなか読みきれない私は、案の定こちらの本も挫折したわけだが……
図書館で「10年たっても色褪せない旅の書き方」という新書を読み、もう一度手にとってみた、というのが理由。
こうして改めて読んでみると、その日にあったことを、淡々と書いてある文章というのは、物語とは違った面白さがあるのかもしれないと感じ始めた。
こうだった。こう思った。
という、いわゆる「小並感」ではなく、
何があった。何を食べた。
と、淡々とその日のことを綴っていく印象。
日記というより記録といった印象を持ちながら読んでいる。
ただ、相変わらず一気読みできるような文章では無いため、寝る前に少しずつ進めて行っているという次第。
全部を読んだことがなくても「食べることは生きること」という言葉が武田百合子のものだと言うことは何かで聞いたことがある。
この言葉を読みたいがために、富士日記はうちの本棚の一員になったのだけれど…
さてさて、上巻を終え、中巻へ向かい、下巻に落ち着けるのかはまた別のお話。