心惹かれる丸い花
どうしたわけか、丸く球形に咲く花に心惹かれる。造形として整った形であること、小さな花が固まっているので見栄えがすること、庭の情景にリズムを添えてくれること、などが理由になるのだろうか。
庭を造り始めた年の秋、ホームセンターで衝動買いしたのがアリウム・ギガンチウムの球根だった。生花としても流通しているので比較的知られた花だと思われるが、一言でいえば赤紫の巨大ネギ坊主である。写真で、この花が花壇一面に何本もニョキニョキ生えている様をみたことがあり、一度やってみたいと思っているが、1球の値段が結構するので、残念ながら財布の中身が追い付かない。でもまあ、どんどん分球させて増やすことができたら、と、その年は、大きなニンニクのような(そもそもニンニクも同じアリウム属であるが)球根を1球だけ買って、まだほとんど木が育っていない目隠し用の植栽の島に植えた。しかし、その後球根は衰退してしまい、開花を見たのはその年だけだった。
種から育てたのはルリタマアザミである。種をまいたのははっきり記憶にないが2018年ころだったか。翌年開花し、これは以降ずっと咲いてくれる。2024年7月のちょうど今も、その子孫が青い花を咲かせている。日本には、近縁なヒゴタイという植物があり、絶滅危惧種となっている。阿蘇山の大草原で一度だけ見たことがある。素晴らしい光景だった。私の住む愛知県にもかつてはあったそうだが、残念ながら絶滅してしまった。