【読書記録】旧約聖書:創世記第7章 ノアの方舟編2

ノアが方舟を造り、40日40夜の大水に耐えるお話。


⭐️主がノアに命じたこと
・ノア、ノアの家族(ノアの子セム、ハム、ヤペテ、ノアの妻、3人の子の妻)
・すべての清い獣の中から雄と雌とを7つ
・清くない獣の中から雄と雌を2つ
・鳥の中から雄と雌を7つ
これらを箱舟に入れ、全種類が全地のおもてに生き残るようにする
ノアがこの時代の人々の中で神の前に正しい人と認めたため、ノアにこのように命じた。

主は「7日ののち、わたしは40日40夜、地に雨を降らせてわたしの造った生き物を、地のおもてから拭い去ります」と言い、ノアは命じられたとおりにした。

さて、洪水が起こったとき、ノアは600歳であった。
ノアは家族と共に洪水を避けて方舟に入った。
また、清い獣、清くない獣、鳥、地に這うすべてのものの雄と雌、すなわち命の息のあるすべての肉なるものが2つずつノアのもとに来て、神がノアに命じたように方舟に入った。
そこで主は彼の後ろの戸を閉ざした。

こうして7日ののちに洪水が地に起った。
ノア600歳の2/17であって、この日におおいなる淵の源はことごとく破れ、天の窓が開けて雨が40日40夜降り注いだ。
洪水は40日の間地上にあり、水が増して方舟は地から高い位置に浮かんだ。
水はまたみなぎり地に増し、方舟は水面に漂った。水はますます地にみなぎり、天の下の高い山々はみな覆われた。
水はその上15キュビト(約6.7m)みなぎって、山々を完全に覆った。

地の上に動くすべての肉なるものは、鳥も家畜も獣も、地に群がるすべての這うものも、人も、すなわち鼻に息のあるすべてのもの、陸にいたすべてのものは死に、地上から拭い去られ、ただ方舟だけが残った。

水は150日のあいだ地上にみなぎった。


【感想】

①清い獣、清くない獣
ここで神からの指示に追加がありました。「清い獣7、清くない獣2」です。初めに言ったこと(6章)と内容が大きく変わっています。
神、ノアと話しながら自分の考えを固めているんでしょうか。こういう上司いますよね。
まず、清い獣がどれなのか、清くない獣はどれなのかが明らかになっていませんね。個人的に「清い獣」のイメージがあるのは、鹿など狩猟対象になっている動物です。へびは「這うもの」に分類されているのですが、清くない獣とはどのあたりの動物を言うんでしょうかね。
また、今回水棲の生き物は難を逃れることになります。後悔して全部消すことにしたにしては大分種を残してます。まあ、水の生き物は悪いことしてないしね。

②ノア600歳のときに洪水起こる
レメクは、俺たちのレメクは大丈夫なのか!?と不安になり、自作の年表を確認したところ、レメクが亡くなったのは創世記から数えて1659年目、洪水が起きたのは1664年なので、洪水が起きる5年前に亡くなっていました。レメクだけは悲劇的な死に方はしないで欲しいと思ってたのでちょっと安心。。
洪水や地震、火事などの自然災害は土地や命を奪うだけでなく、人の心にも大きく禍根を残すものです。恐ろしいものを神の怒りや人間への罰として捉えるのも、やはり万国共通の人の心理なのかもしれません。

③洪水の起こった日と状況について
洪水が起こったのはノアが600歳の時、なので、創世記から数えて1664年の2/17ということになります。この2/17が太陽暦に基づいているかどうかすらわからないので何とも言えないですが、歴史上、紀元前の2/17になんらかの厄災が実際に起きている可能性はありますね。

④命の息のあるすべての肉なるものが2つずつノアのもとに来た
7つなのか2つなのかはっきりしてくれよ。


【調べた単語】

・清い獣、清くない獣
「清い獣」と「清くない獣」とは、「食べてよい獣」と「食べてはならない獣」の意味である。
聖書としては、民数記のほうが創世記より先に書かれている。あとに書かれたものは、先に書かれたものを装飾する。

7.ノアの箱舟(大洪水の様) (coocan.jp)

食べるために獲り、また生贄などで推奨される動物が「清い獣」ということですね。納得。ただ、「清くない獣は」食べてはならない獣ということですが、これは食べられるけど宗教上食べてはいけない動物なのか、こりゃ食べんやろーってなってた動物なのか、どういう扱いなんでしょうね。宗教上の禁止事項についても調べていきたいところです。

・四十日四十夜
聖書において「40」という数字は試練や苦難を意味します。
例えば、ノアの箱舟で有名な大洪水も神様が40日40夜雨を降らせました。
他にも、エジプトから脱出したイスラエル人たちはカナンの地を求めて、40年間荒れ野を彷徨いました。
(ちなみに四旬節がイースターの40日前からというのもこのイエスが断食をされた40日間からきていたりします。)

イエスの断食と悪魔の誘惑 | 青年会のページ | カトリック赤羽教会 (catholic-akabane.jp)

「40」は試練をあらわす数字とのこと。おもしろいですね。なぜ「40」なんでしょうかね。たしかに、なにかを継続するときに、3日、7日、1ヶ月、3ヶ月あたりに壁があるような気がするので、40日はなかなかうまい数字かもしれません。

・2月17日→不明。
なぜ2/17なのかを知りたかったのですが、ネット上に有用な情報はありませんでした。

・おおいなる淵の源
大いなる淵」とはヘブル語の「テホーム」で、天地創造の原初の状態に全地を覆っていた「大水」を指します。つまりこれは、神が無秩序を生むことではなく、創造の原点に戻ることを意味します。

創世記6:9〜11:26「ノアは神とともに歩んだ」 - 立川福音自由教会 (efct.sakura.ne.jp)

天地創造直後に神の霊が覆っていたあの水ですね。神が大空を造って上下に分けた、あの水ですね! この時代はさすがに天動説が主流でしょうから、世界の端から淵に流れ落ち続ける水が一挙に戻ってきたら大変な量になりそうです。

・天の窓
「天の窓が開かれた」、それは大空によって支えられていた上の水がコントロールを失い、一気に地上に落ちて来たということです。

洪水 - 横浜指路教会 (yokohamashiloh.or.jp)

「雨が降り注いだ」との描写もありましたが、通常降ってくる雨みたいなまどろっこしいことはせずに、一気にどばっと窓を開けて水を解き放ったんですね。雨というか滝くらいのスケールがありそう。




いいなと思ったら応援しよう!