須藤にわか

映画を見ます。だいたい寝ます。ブログ→https://www.niwaka-movie.com/ Bluesky→https://bsky.app/profile/niwaka-movie.com

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最近の記事

今こそ読みたい第三波フェミニズム本

いわゆるひとつのMeToo運動から早十年弱が経過しようとしているが、その余波と言うべきか、昨今の日本のとくにSNSではフェミニズム・ブームの様相を呈しており、SNSだけでなくリアル世界の本屋さんなどに行ってもフェミニズム本は目立つところによく平積みされている感じである ということでSNSを見ていると「あれは本当のフェミニズムじゃない」みたいな反動のポストは結構見かけるのだが、そのたびに俺はまったくこいつらときたらと呆れてしまうもので、フェミニズムにホンモノとニセモノがあるの

    • ツイッターもやめられないリベラルがカマラ・ハリスを大統領にしてやれるわけがない

      2024年のアメリカ大統領選は共和党のドナルド・トランプが勝利したようで民主党のカマラ・ハリスに漠然と(だって投票権ないし)大統領になってほしかった俺としては残念であったが、トランプが大統領になったところで世界が終わるわけでもないし、トランプはイスラエル支援の姿勢が鮮明なのでガザ侵攻は今後イランと周辺国を巻き込んだ中東戦争へと拡大して長期化するんじゃないかとは思われるものの、ウクライナ支援については米国一国主義を標榜するトランプ政権が削減ないし停止するであろうから、ウクライナ

      • 町山智浩さんや北村紗衣さんなど現代の日本で影響力を持つポピュラー映画批評家のほとんどすべての人がアメリカン・ニューシネマの定義を知らず勝手にアメリカン・ニューシネマの語を自分で定義づけて使用している件

        めんどくさいので俺がこういう記事を書くことになった経緯について万一興味があるという方はかなり長いですが↓の記事をざっとお読みください。 本題。日本の映画評論家、もしくは映画を評論する人として大衆的な人気を博しているほとんど全ての人がアメリカン・ニューシネマの定義を自分で勝手に決めてそれをさも事実であるかのように語っている件について。 こうした名称の定義は曖昧で、どの映画監督が含まれるのか、どの作品が含まれるのか、あるいはいつまでの時期を指すのかなどの点については様々な意見

        • アメリカン・ニューシネマはどのように語られてきたか

          前にこういう記事(↓)を書いたのだがその後いろいろありじゃあ実際にアメリカン・ニューシネマなるものはどう語られてきたのか?ということに興味が出てきた。 アメリカン・ニューシネマを一言で説明するのは難しい。というのも結論を先取りしてしまうと、↑の記事にも書いたことだが、アメリカン・ニューシネマには「これ」という定義はないから。そのため論者によって何をアメリカン・ニューシネマとするかは異なるし、一般的には1967年に公開された『俺たちに明日はない』から始まる一群のアメリカ映画を

        • 今こそ読みたい第三波フェミニズム本

        • ツイッターもやめられないリベラルがカマラ・ハリスを大統領にしてやれるわけがない

        • 町山智浩さんや北村紗衣さんなど現代の日本で影響力を持つポピュラー映画批評家のほとんどすべての人がアメリカン・ニューシネマの定義を知らず勝手にアメリカン・ニューシネマの語を自分で定義づけて使用している件

        • アメリカン・ニューシネマはどのように語られてきたか

          文化研究における出典の意味について〔この記事には独自研究が含まれます〕

          さいきん色々あって(適当に察して欲しい)俺としては「えっそうなの!?」と思ったことがあるのだが、それというのは世の中のどれくらいの割合なのかはわからないが、どうやら出典があることを評論におけるある種の「品質保証」として感じている人が少なくないらしいということだった。 これは俺にはない視点で、なぜなら文化の評論というのは俺の今まで読んできた限り、そのすべてが著者個人がその対象(マンガでも小説でもなんでもいいのだが)をどう見たか、という表明でしかなく、それがないものは評論ではな

          文化研究における出典の意味について〔この記事には独自研究が含まれます〕

          シェイクスピア研究者の北村紗衣さんがアメリカン・ニューシネマについて俺の個人的なニューシネマ観とはかなり違うことを書いていたのでそれを説明しつつニューシネマのいろんな映画を紹介する記事〔改訂版〕

          諸事情により追記が非常に多くなってしまったので、本文とはあまり関係のない追記部分だけ見出し化して抜き出しました。とくにそのへん興味ない人は下にある目次の「こんな記事を読んだ」の項目からお読みください。 ※なお、この記事に対する北村さんの反論ブログを読んでおくと追記部分の文脈が把握しやすいかと思いますので、リンクを貼っておきます。 ちなみにこの反論記事に対する俺の応答記事(反論記事じゃないよ)も一応貼っておくのでよろしければどうぞ。 追記一覧2024/08/27 追記①

          シェイクスピア研究者の北村紗衣さんがアメリカン・ニューシネマについて俺の個人的なニューシネマ観とはかなり違うことを書いていたのでそれを説明しつつニューシネマのいろんな映画を紹介する記事〔改訂版〕

          林眞須美を信じないでも和歌山毒カレー事件の再審はした方が良い理由

          つくづく思うのだが他国との比較は知らないから出来ないとしても日本の世間一般の人は有罪無罪というものについて誤解をしているところがあるんじゃないだろうか。和歌山毒カレー事件については俺は再審すべきと思っているが、だからといって「林眞須美はやってない!」と考えているわけでもなく、また「林眞須美はやった!」とも明確には考えてない。林眞須美を有罪とする和歌山毒カレー事件を再審すべき理由はそんなこととは全然別のところにあるわけで、論理的に考えればたぶん誰でもそこに辿り着くんじゃないかと

          林眞須美を信じないでも和歌山毒カレー事件の再審はした方が良い理由

          【選挙で遊ぼうシリーズ】2024年7月7日東京都知事選挙&東京都議会補欠選挙 編

          7月7日、七夕の日に行われた今回の東京都知事選挙&都議補選。みなさんいかがでしたでしょうか。結果に納得のいったひとも納得のいかなかった人もぶっちゃけどうでもいい人もいるでしょう…が、誰が当選したかということだけを見て話を終わらせてしまうのはもったいない!俺からすれば今回の都知事選&都議補選はとても示唆に富む面白いものでした!ということで新シリーズ(なに)選挙で遊ぼうの第一回はこの結果を分析して遊んでみましょう! ※以下の記事では石丸(伸)候補を維新と国民民主党の推薦と書いて

          【選挙で遊ぼうシリーズ】2024年7月7日東京都知事選挙&東京都議会補欠選挙 編

          なぜ映画『オッペンハイマー』は「日本でだけ」8ヶ月も公開されなかったのか?(この記事にその答えはありません)

          2024年3月29日、クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』がようやく日本で公開された。めちゃくちゃようやくである。なぜならこの映画、アメリカで公開されたのは昨年2023年の7月21日。実に本国公開から8ヶ月以上遅れての公開という近年のハリウッド大作としては異例の遅速上陸であった。いったいなぜそんなことになってしまったのか。 結論から言えばハッキリしたことはよくわからなかったのだが、しかしともかく、こんな異常事態をそういうものだろうと流してしまうのはやはりよ

          なぜ映画『オッペンハイマー』は「日本でだけ」8ヶ月も公開されなかったのか?(この記事にその答えはありません)

          ドラえも~ん!Blueskyのカスタムフィード作ってよ~!(目的別・世界で一番簡単で早いカスタムフィードの作り方!作例付き)

          Blueskyは他のアカウントをフォローして遊ぶSNSじゃなくてカスタムフィードをフォロー(ピン留め)して遊ぶSNSだよっていうのは前のBlueskyやろうぜ記事とかでも書いたんですけど、じゃあそのカスタムフィードってなんなのどう作るかよくわかんないっていう話がある。カスタムフィードの作り方は既に有志が書いてくれているので、SkyFeedのFeed Builderを使ってカスタムフィードをつくるとSkyFeedのFeed Builderで使用できる各Blockについてを読みな

          ドラえも~ん!Blueskyのカスタムフィード作ってよ~!(目的別・世界で一番簡単で早いカスタムフィードの作り方!作例付き)

          おい磯野!Bluesky始めようぜ!(超カンタン5分でできるBluesky大入門マニュアル)

          すぐにとは思わないけどツイッターもそのうち廃れてくるだろうしBlueskyがそれに取って代わる、というか取って代わって欲しいSNSになるだろうということは前の記事でがんばって(がんばって)書いた。じゃあそれはいいとして、実際にBlueskyってどうやればいいのというのをそっちに書いてなかったので、もう同じようなマニュアル記事は山ほどあるとは思うんですが、一応2024年3月4日の最新バージョンで今一度作っておくかということで今回はBluesky超入門編です。別にBlueskyの

          おい磯野!Bluesky始めようぜ!(超カンタン5分でできるBluesky大入門マニュアル)

          ぼくのかんがえるさいきょうのツイッターとBlueskyの違い論(SNSにソーシャルディスタンスを!)

          新聞などに雑な感じでツイッター対抗馬とか書かれがちなSNS「Bluesky」が従来の招待制を廃止したことでとくに日本から大量のユーザーが流入したとか。招待制といってもブルスカの招待コードは週2ぐらいのペースでにょきにょき生えてくるので俺などは最初の頃ツイッターでどうぞどうぞタダであげますからもらってくださいむしろもらってくださいと有り余る招待コードを必死に配ったものだが全然誰も関心を寄せてくれなかったので何十枚も溜まっており(※複数アカウントを運用しているため)いや招待制廃止

          ぼくのかんがえるさいきょうのツイッターとBlueskyの違い論(SNSにソーシャルディスタンスを!)

          北野武は暴力映画の天才じゃないんだ論(note版)

          以下は俺のブログ「映画にわか」に先日書いたものの抄録、というか冒頭の個人的な昔話を省いたバージョン。せっかく書いたまぁまぁ長い文章なのでこちらにも転載しときます 北野暴力映画再評価ブーム到来?北野映画といえば暴力。おそらくそのようなイメージは世代差もあるだろうとはいえかなり一般的であるように思える。『その男、凶暴につき』にせよ『アウトレイジ』にせよ2024年時点での最新作『首』にせよ、国際的に高い評価を得ていたり大きな話題を呼んだ北野映画というのは暴力的なものばかり。先日訪

          北野武は暴力映画の天才じゃないんだ論(note版)

          不毛なネット戦争に終止符を打つために俺が映画『バービー』のストーリーをネタバレ込みで解説してやるnote

          公開前から日本のSNS(というよりツイッター)だけ戦争状態になっていた映画『バービー』は公開後にもその内容を巡って戦火が拡大しておりもはや収拾が付かない。どうせネットで戦争ごっこをやってるやつは全員バカだから二週間もすれば忘れるだろうがバカにバカさを自覚させないまま鎮火を許すとバカが学ばないのでこれはよくない。ということで正義のバカの俺が今こうやってありがたくもnoteの筆を執った次第である。 みんな『バービー』のストーリーがわかってないそれにしてもどうして戦争になっている

          不毛なネット戦争に終止符を打つために俺が映画『バービー』のストーリーをネタバレ込みで解説してやるnote

          超今更ウーバーイーツ配達員をやってみようと思う人のための超攻略法覚え書き

          今更こんなものを書いても仕方がなくて俺みたいな始めたのだけは比較的早いけれどもすぐに飽きて何年も配達バッグを放置しているうちに街でただ一人の旧式バッグ(正方形に近いヤツ)使いになってしまったお小遣い稼ぎ配達員なんかの書くものよりもプロ配達員の書いているマニュアルの方がこれから配達員を始める人にとっては何倍も有益だろうし、セミプロぐらいの人でも俺なんかよりよっぽどわかりやすく正確なマニュアルを書いている人はたくさんいるだろう。つまり自分で言うこともないが、これはあんまり役に立た

          超今更ウーバーイーツ配達員をやってみようと思う人のための超攻略法覚え書き

          適正AVと同人AVは区別できるか?(AV新法反対派の欺瞞について)

          いわゆるAV新法の施行からしばらく経つがツイッター上ではすっかりこの話題がクラスタ化してしまったようで、主に反対派なのだがもはや理屈も思考もなく機械的にAV新法の立法者を痛罵しAV新法をひたすら呪うだけの機械のようになってしまったアカウントが少なからず見受けられる。 AV新法の内容解説については俺の手に余るところなので上のリンク先記事なんかを読んでもらいたいが、俺がAV新法に関する賛否両論を見ていて疑問に思ったのは、そもそも適正AVと同人AVは別個のものとして分けられるもの

          適正AVと同人AVは区別できるか?(AV新法反対派の欺瞞について)