自分自身では気付かない
9年ほど前、突然電話が鳴った。
母が出て、何を言ってるか分からないから代わって欲しいと。
僕が変わるととあるブランドの名前を言っている。
今は無くなってしまったブランドだが、デザイナーがそれぞれ違うブランドで活躍している。
その一人がholkの山本さんだ。
電話は彼の下で働いていた若者だった。
その彼が座布団を販売したいと。
今まで色々とやってきたが、アパレルで座布団を売るとはと思った。
しかし今では結構アパレルのブランドでも座布団を出しているところもある。
よくそう言ったブランドの仕立てはどうかと尋ねられるが、僕は自分の技術には自信があるが、人の技術にはほとんど興味がない。
技能グランプリに出てくる方なら興味はある。それは一つの指標だと思っている。
脱線したが、それから一貫して座布団を変形させず山本さんと座布団を作ってきた。
時には図録デザイン研究室の鈴木さんと御茶屋跡のオリジナルの座布団をYAECAの生地を使ったりと。
先日、愛知県製綿センター内にあるholk storeで実演をした。
こんな時代という事もあり、限定して見てもらいたい方に声を掛けた。
その模様はパリでparksというお店を構える関さんのブログにて紹介してもらってます。
本当に凄い人や場所はSNSには載っていない、というのはよく聞く話ですが、それを体現するようなイベントでした。
関さんにも喜んで頂けたみたいでよかった。
新しい出会いやきっかけと言うは、やはり誰が繋いでくれたか本当に大切なんだと思った。
そして夜には仲間だけにその仕立てる様を見てもらう機会を設けた。
暗い中で作るのは初めてだったが、楽しくて、座布団でここまでクリエイションを見出せるholk storeの仲間達に尊敬すら感じた。
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