~息子に発達障害の診断が下りるまで~ 第4話:子どもは皆こんなもの
前回のお話はこちらです。
外国人クリニックに電話をすると、「クリニックに発達外来はないが、現地の小児心療内科医がいる。」とのことでした。その方でお願いします!と早速予約を取り、病院に向かいました。
医師は息子が遊んでいる様子を見ながら私達夫婦からの話を一通り聞くと、一言。
「子どもは皆こんなものよ。」
息子が遊んでいる時に、もっと母親が積極的に息子の世界に入り、息子の気持ちに寄り添うべきだと言った旨の話をされて終わりでした。
息子は発達障害ではない、じゃあ・・・この違和感は、私の育て方に原因があるのか?
内心動揺しながら帰路につくと、夫から悪気ないトドメの一言。
「俺は最初から発達障害じゃないと思っていたけどね。」
おお・・・クリティカルヒットだ・・・。
そうか、これは私の接し方の問題なのか。今まで仕事を言い訳に、息子と十分に向き合えてなかったツケが回ってきたのかな。これからは、もっとしっかり向き合わなくちゃ。ズタズタになった心を抱えながら、「もっと私がちゃんとしなくちゃ。」と何度も思いました。
今振り返れば、これは完全に誤診でした。誤解を防ぐため申し上げますと、小児心療内科医でも発達障害の診断ができる方は、国内外にいらっしゃると思います。たまたま息子を診察した医師は、発達障害を疑わなかった。ただそれだけの話です。ただそれだけの話ですし、過去を悔やんでも意味がないのは、わかっています。
が、それでも。
それでも、もしもあの時、正しい診断ができる医師のところに連れて行けていれば、2年も早く息子を支援に繋げてあげられたのにと、今でも悔やむ自分がいます。
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