著書『起業のファイナンス』を読んでのまとめ 3
art. #38 / 2100 words (2 min.)
こんばんは。
カラダがすっぱさを求めています、新田です。
さて。
きょうも、著書『起業のファイナンス』から学んだことをまとめています。
「資本政策」って言葉を聞いたときは「政府?」みたいなイメージしかなかったのですが、法人における資本政策の重さがすんごいです。
きょうも必死に、学んでいきます。
第4章
企業価値とは何か?
※箇条書きでポイントだけ書いてみます
・企業価値で株価が決まる。企業の使命は企業価値を上げること
・「事業価値」と「企業価値」と「株主(資本)価値」は異なる概念。しかし、ベンチャーの場合、さほど厳密に区別する必要はない
★株式で資金調達をするベンチャーにとって企業価値が重要なのは、「企業価値を高く評価してもらうほど、少ない株式発行で、多くの資金調達が可能」なため
↑深く納得。
<1. 簿価純資産法>×
・企業価値を帳簿上の純資産だけで考えるのは「簿価純資産法」
→持株比率が必然的に下がる →強いリーダーシップがとれなくなる →いつクビになってもいい状況になる
・「過去」で勝負するやり方なので、ベンチャーに不利
・ベンチャーの価値は、過去の財務的な実績で見るのではなく、未来の可能性で見るべき
↑これやっちゃうと絶対にNG。経営権がなくなる。
<2. 類似企業比準・類似業種比準>▲
・過去に縛られない方法
・似ている企業や業種の売上や利益、純資産を参考に企業価値や株価を決める方法
注意3つ
(1) 「類似の企業がある」ということは競争もあるということ
(2) 数値に比例するわけではない
会員100万人の企業と、会員20万人の企業。単純に5分の1の価値かというとそういうことでもない
(3) 参考企業が存在していても、その計数が入手できるわけではない
↑悪くはないが、これだけだと厳しい。
<3. DCF法>◎
・Discounted Cash Flow(割引キャッシュフロー)
・将来入ってくるキャッシュフローを現在の価値に割り引いたものが、いまの企業価値と考える方法
・専門家は必ず使う。企業価値をめぐる裁判例でも採用されるようになってきた
・ただし、創業期のベンチャーの場合、かなり注意して用いる必要がある
↑基本これ!
<DCF法の計算式>
P: 企業価値
C: 毎年のキャッシュフロー
r: 割引率
↑かっこよく書いてますが、今んところまだしっかりとわかっていません(笑)。
・キャッシュフロー(C)は、事業計画から持ってくる。つまり、事業計画がないと、このDCF法は使えない
・割引率(r)は、創業間もないベンチャーが、細かく考えてもしょうがない。40%〜50%
内訳
・固有リスクプレミアム:30%〜40%
・流動性ディカウント:10%
・創業間もないベンチャーの企業価値評価は、かなりイケてる企業でも、せいぜい数億円といった評価がほとんど
・残余価値(Terminal Value):3〜5年先の事業価値のこと
・DCF法がまったく意味ないかといえばそうではなく、企業価値や株価を投資家と交渉する際におおいに役立つ。逆説だが、未来を確実に予測する方法なんてものは存在しないので役に立つレベルなだけである。
・企業価値は「需給」で決まる
・「企業価値が安くて特になる」ということがあまりないですが、逆に「企業価値が高ければ高いほど得」とも限らない
第5章
ストックオプションを活用する
・会社法上の「新株予約権」
・ストックオプションは、「将来の可能性」をベンチャーの推進力に変換する仕組み
・ベンチャー成功の最大の鍵は「人」。惹きつけて、とにかく「優秀な人」に来てもらうことが大切
・発行されるストックオプションが上場までの累計で、発行済み株式数の10%以内に収まるように考えておけば無難
・つまり、ストックオプションの発行計画は、人員計画と資本政策とを考えあわせて作ることが必要
・役職等別の付与ルールは必須
・ストックオプションの発行自体は簡単。大事なのは、採用や従業員の満足度向上目的の設計
・法律、会計、税務の技をつかう総合格闘技。深く考えると、ベンチャーファイナンスの実務の中でも技術的に奥深いもの
※その他の細かい話は、専門的すぎたので一旦割愛
↑これまではストックオプションに対して「わーい、株が安く手に入る」くらいで考えていました。
もらう側はそのくらいのトーンでいいかもしれませんが、わたす側はめっちゃ大変なんだなと読んで思いました(笑)。
ただ、ここを上手く活用できれば、企業も従業員もともにハッピーになれるイメージは持てました。
第6章
資本政策の作り方
あすのnoteにて!
おわりに
「企業価値を高めて、その価値で株式を発行する」という超根本が理解できてよかったです。
この考え方がないと、創業して間もないからといってそのままの時価総額で株式を譲渡すると、持株比率が低くなって経営権がなくなってしまいますもんね。
月曜日の公認会計士の友人とのランチ前に、しっかりと学びます。
たった5章分しか読んでいないのですが、「資本政策」の重要性を身に染みて感じてきています。
CFOなしで創業期のファイナンスって乗り切れるものなんでしょうか。。。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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