見出し画像

家庭教育の勤務内容は?

WBC

今週の記事と言えば、WBCに触れざるを得ないでしょう笑

興奮しました。特に準決勝。ずっと不振だった村上選手が最後に劇的にサヨナラヒットをうつというマンガみたいな展開。2009年のイチロー選手の感じを思い出します。

それまであまり野球に興味のなかった長男も野球のルールもだんだん覚えてきて、クラスの友達とペッパーミルパフォーマンスをしているようです。興味が芽生えるきっかけはまったく予想できませんね。

ま、感動的な感じは誰しも感じると思うし、テレビでも無限に繰り返されていると思うので、ここでは割愛します。

ピッチャーの勤務時間

さて、野球の先発ピッチャーには中5日とか中6日などといって、試合で投げたら6日は試合で投げずに休ませるというのが一般的です。週休2日の我々からしたらとんでもなくうらやましく思えますね笑。

しかも野球は1試合約3時間。さらに攻めるときと守るときがあるので、ピッチャーが投げるのは半分の1時間半。9回まで全部投げたとしても1時間半です。

中6日とすると、野球のピッチャーは週休6日の1時間半労働です。この文字面だけみたらすごいですよね。それでいて年収1000万超える人なんて割といるし、エースとかになれば億だってありえます。いやー夢の世界ですね。

とはいったものの、皆さんお気づきのように、そんな甘い世界ではありません。私だって分かってますよ。

まず、試合のマウンドで投げている時間以外にも、ブルペンといって試合に出る準備をする場所である程度投げています。何球投げているかは分かりませんが、数球だけではないはずです。

実際、WBCを見ていた妻が「ブルペンでめちゃ投げてる」といったほどです笑。

では、ピッチャーの勤務とは試合で投げる時間とブルペンで練習する時間を足したものでしょうか。そんなわけないですよね。

当然試合前の何時間も前からストレッチ、キャッチボールなど試合に向けて準備をします。そこも試合のための時間なので勤務時間といえそうです。

それだけでしょうか。

いやいや、試合での投球が終わったら、ケアをしなくてはいけません。氷で冷やしたり、ストレッチをしたり。怪我をしたら勤務ができませんからね。

まだまだ。ピッチャーに限らずプロスポーツ選手はほとんどがそうだと思いますが、体づくりも大切な仕事です。そうなると、食事・風呂・睡眠・休養も仕事の一部になってきます。

気付きましたよね。

日常生活もほとんどが仕事に直結するのです。

知的労働者である人からすると考えられない世界かもしれません。

週休6日の1時間半労働は、幻想です。我々に見えている部分が1時間半だけなのであって、その裏に見えないものがあるのです。

そう思うと大谷選手の2刀流の異次元具合にますます驚きです。

教育の勤務

私は教育者です(優勝にのっかってかっこつけちゃっいました)。野球だけではだめです(勝手に私が教育って決めただけなんですけどね)。

教員の勤務について考えてみます。私の前職は小学校の担任です。先生の一番の仕事はなんと言っても授業です。授業時間だけでも勤務時間の大半を占めます。では授業時間だけが勤務時間でしょうか。当然違います。

授業前には、教材研究をして、何をどの順番にどのような方法でどんな言葉で言うのか。そして終わった後には、ノートやプリントの朱入れ。そこも含めて勤務と言えるでしょう。

(教員の超過勤務をめぐった裁判では、教材研究も朱入れも勤務時間として認められず、教師の自主的な活動とされました。)

当然、担任をしていたら授業だけではなく、行事関連、生徒指導関連、書類関連、成績関連などの業務があります。前は部活動指導もありました。

規則上、勤務時間はおよそ一日8時間となっていますが、そんなの関係ねぇーですね。プロ野球選手と同様、見えている部分と見えない部分に分けられるのです。

親(家庭教育者)の勤務

さて、本題です。別に今回の記事はみんな勤務時間長いんです!なんて結論ではないです。

親は子どもの教育の第一義的責任をもっています。仮にこの家庭教育を仕事とみたとき、一番メインの仕事は何だと思いますか?

一応、教育基本法には「生活のために必要な習慣を身に付けさせる」とか「自立心を育成する」とか「心身の調和のとれた発達を図るよう務める」とか書いています。

ここに書いてあることができる保護者などいるのかと懐疑的になるのは私だけではないはずです。

具体的には何だと思いますか?

学校教育には学習指導要領というのがあり、それをかみ砕いて具体化した教科書があります。つまり学校教育で教えなくてはいけないことは明確です。

しかし家庭教育で教えなくてはいけないことは明記されていません。私が知らないだけだったらごめんなさい。ただそれを今現在親である私が知らないということは、親にそれを知らせるシステムにも問題がある気がします(責任転嫁笑)

生活のために必要な習慣って何ですか?手洗い?歯磨き?早寝早起き?

自立心にいたっては目標自体が漠然としすぎていて、わかりません。なにをもって自立心というのか。

心身の調和のとれた発達にいたっては、もはやユートピアの世界。むしろ私は調和がとれない時期をどう乗り切るのかという方がよっぽど大切なのではないかと思うくらいです。

教えなくてはいけないことはないですが、教えた方がよいことは無限にある気がします。絶対ではないけど、やれたほうがよいことは無限にあります。

先ほど出てきた手洗い、歯磨き、早寝早起きはもちろんですね。また時期に関して言えば、年少くらいにおむつがとれたり、自分で着替えをしたり。小学生までにひらがなの読み書き。挨拶。中学生までに学習習慣。計画的な行動。大学生までに一人暮らしスキル。支出管理。

そして、教師も同じですが、教えるだけではだめで、できるようにならないと教えたことにならない感覚もあります。「手洗いするとばい菌がなくなるから外から帰ってきたら手を洗うんだよ」と言うだけでよければ、こんな簡単なことはない。

できないよりかはできた方がよいです。でもできないと絶対にだめかというと、できない子だって割といますよね。これらはできなければいけないことではなくて、できたらいいねっていうくらいです。

これを意識しておかないと、親も苦しくなります。

早く寝ないとダメ。読み書きができないとダメ。宿題は言われる前に自分でしていないとダメ。明日の準備は自分でできないとダメ。毎日机に座る習慣がないとダメ。学校に行かないとダメ。100点じゃないとダメ。友達とけんかしたらダメ。自由研究はしないとダメ。物をなくしたらダメ。夢はもたないとダメ。・・・・・

隣の芝生は青く見えます。なんか他の子はみんなできるように思えます。

そしてできなきゃだめという思いが強くなると子どもにイライラしたり、否定したり、最悪虐待につながったりするケースだってあると思います。

できたらよいことはたくさんあるけど、できなきゃいけないことはない。強いて言うなら、生きる。生きるために親がしなければいけないことは衣食住を提供すること。これだけだと思います。今回の一番伝えたいメッセージです。

まとめ

振り返ってみます。教師の一番の仕事は授業でした。これはしなくてはいけないことです。でもこれ以外の仕事は、「しないよりはした方がいいけど、しなくてはいけないこと」ではありません。

だから、裁判でも教材研究やプリントへの朱入れは勤務時間にあたらないとなったわけです。もちろん時間があればした方がよいと思います。余裕があるときによりよくするためのプラスアルファです。

大事なので何度も言います。しなくてはいけないものではありません。

ただ、それをしないのはどうなんだという価値観が大半です。

大谷選手が試合のない日に遊び回り、試合の前の準備も適当にして、試合の時だけ頑張るという人だったら、どれだけすごい記録を出してもここまでの評価にはならないはずです。

イチロー選手の日々の徹底ぶりは有名ですね。試合会場にいち早く入り、道具の手入れも欠かさず、朝はカレーにする(実際に朝カレーしたのは、一時期だけらしいですね)。

その道の超一流になるには欠かせない考え方です。やった方がいいことでやれることは全部やる。WBCに出る選手は超一流の選手しかいないので、それが当たり前担っていると思います。

しかし、あなたは超一流の親を目指していないはずです(目指していたらすみません笑)。親という仕事はなにかと並行して行うことが多いと思います。つまりそれだけにすべてを注ぎ込むことはできないはずです。

だからいいのです。しなきゃいけないことなどない。自分でやれる範囲をやればいいのです。親としての仕事も、普段の仕事も、家事も、自分の体調と時間をみながらやれる範囲でいいのです。

超一流の親を目指す私ですら、いつも子どもに笑顔で向き合うというところで苦悩しています笑。

まとめが長いくせにまとまっていない笑。すみません。

最後までお読みいただきありがとうございました。何かの参考になれば幸いです。素敵な一日をお過ごしください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?