価値感は〇〇でつくられる
1.いい夫婦は素敵
方向性の違いでコンビが解散したり、価値観のずれで夫婦が離婚したりすることはよくあります。よくあると言っても、私自身ニュースでしか聞かないので真実は分かりませんが、人と人がうまく関係をつくれないことの理由に「何を大切にするのか」のずれというのは、少なからず関係してくると思います。
逆に「何を大切にするのか」つまり価値観が共通していれば、性格が真逆の二人でもうまくいくでしょう。「楽しく生きよう」や「家族を第一にしよう」などです。お互いを助け合って生きていく感じは素敵ですよね。異性ならいい夫婦になりえますし、同性なら親友やライバルといったいい関係になることもできます。
では、親子ではどうでしょう。特に親は子どもの価値観についてどう思っているのでしょうか。親子での価値観の違いについて考えます。
2.子どもは親の分身?
価値観とは、運動が好きとか、野菜が好きだとか、遺伝的な要素もあると思いますが、基本その人が生きてきて得た経験や体験を基につくられると私は考えています。お金は貯金をして将来に備えるものだと言い聞かされて育った子は、お金は貯金した方がよいという価値観をもつと思います。お金は人のために使うものだと聞かされて育った子は、お金は人のために使った方がよいという価値観をもつと思います。
そう考えると、親の行動や言動から学ぶ子どもは必然的に親の影響を大きく受けると思います。なので親は子どもに自分の価値観が伝わると思いがちですし、その価値観でいい悪いを判断してしまうときがあります。まるで子どもが親の分身であるかのように。
3.価値の良さって誰がわかる?
しかし、当然ながら価値観とは何を大切にするかであり、いい悪いではありません。私はサーモンが好きです。しかし、世の中にはサーモンが嫌いな人がいますし、その人を責めたりなどしません。みなさんもそうですよね。
しかし、食べ物は価値観の違いを当然だと認めても、それ以外に関してはいい悪いを判断してしまうときがあります。私も親として、また教員として気をつけています。
最近の例でいうと、5歳の息子は仮面ライダーのカードを見ると欲しがります。1枚のカードを手に入れるのに100円です。我が家は、小遣い制ではなく、ワークをやったら10円をあげるというシステムをとっていますので、100円を貯めるまで子どもは頑張っていました。もともとは違うものがほしいと貯めていたものです。その頑張って貯めた100円で今見たカードを買うというのです。完全に短絡的に買い物をしているので、私も妻もその判断は悪いと思い、声を掛けました。しかし、答えはNo。カードがいいと言うのです。
今までカードを買うときの子どもの様子を見ると、買ったときは喜びますが、すぐに飽きます。ですから私や妻は、カードよりも好きなお菓子やおもちゃのほうが、子どもは長い間楽しんでいるように思うのですが、息子に声をかけてもカードがいいと言うのです。子どもにとってのカードの価値と親の私達の価値観は違うのです。今、息子はカードに大きな価値を感じているのです。
4.まとめ
もちろん、子どもの価値観をすべてそのままにしていいとは限りません。子どもは先のことではなく目の前のことが優先されます。ですから短絡的な買い物はどうしても悪いと考えてしまいます。思い返すと私は小学生の時にカードを山ほど集めて、後悔した経験から短絡的な買い物はだめだと思うようになりました。
しかし、子どもはその後悔を経験していません。それまでに経験や体験をしたことで価値を判断しています。子どもの世界ではそれが価値なのです。ですから、いくら口で言っても理解できないのです。
価値観は経験や体験からつくられます。子どもは子どもなりに価値判断をして行動をしています。大切にしてあげましょう。もし子どもの価値観を考え直してほしい場合には、違う価値観を押し付けるのではなく、そう考え直すことができるような経験や体験ができないか考えてはいかがですか?よっぼど押し付けるより、関係もよく効果も高いと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。素敵な1日をお過ごしください。