複利で比べる投資と投機
資産運用の計算をする非常に良いツールがあります。
今回はそれを用いて、投資と投機の資産形成を具体的に比較してみます。
特に、資産形成の期間に注意してください。
======================
まずは投資から。
一般的な投資の前提として、まず元金は100万円、優良な投資先があったと仮定して、リターンはバブル期のゆうちょの定期預金より高めの年利8%の複利運用とします。
まず3年運用のシミュレーション
はい。3年間100万円を使わずに運用して、得られる金額は25万円です。
これでは到底FIREなんてできませんので、今度は30年複利で運用したとしてみましょう。
30年かければ、元利合計でギリギリ1000万円に到達し、テンバガー達成です。
ただ、新卒で働いてから極貧節約生活をして2~3年くらいで100万円を貯めて、現在の日本国内の運用だとほぼ無いレベルの年利8%で30年運用してやっと1000万円です。
大卒だと1000万円貯まる頃には55歳くらいになっており、体力的にかなり可能性が制限されてきます。
それでも「老後2000万円」の半分程度しか満たせていませんし、野村総研による資産分類のうち、マス層の一つ上のアッパーマス層(金融資産3000万円以上~5000万円未満)の1/3の水準にしか届いていません。
人生の若い時代を全部捧げてこの程度なのが、投資の偽らざるシミュレーション結果です。
======================
ではもう一方の投機をみてみましょう。
無資産者が行うと前提して、元金は1/10の10万円スタート、海外FX、CFDで運用することを前提として、リターンは控えめに月利8%とします。
この条件で3年間運用した成果がこちら。
はい。とんでもないことに、3年(月利計算なので分かりやすく36か月表示)で、テンバガーをぶっちぎって元利合計15倍くらいになってしまいました。
では、投資と同じく元金100万円があったとして、同じ条件でFXトレードをしたらどうなるか?のシミュレーションはこちら。
結果は言うまでもありませんが、3年で投資の30年分の1.5倍の成果を達成してしまいました。
仮に、同じ条件で30年やり続けたらどうなるかといえば・・・
1兆円を超えてしまいましたので、計算結果が表示できませんでした。
そのため、短くして10年にした場合の結果がこちら。
はい。10年で100億円超えました。もうドナルド・トランプの資産額もぶっちぎってしまったかもしれません。
ちなみに「月利8%」というのは、FXのリターンとしては控えめな数字で、月利10~20%を毎月コンスタントに叩き出せる個人の兼業トレーダー(専業ではなく)なんて掃いて捨てるほど存在しており、FXトレーダーとしては何も珍しい存在ではありません。
(ちなみに国税の資料によれば、日本の年収億超えの職業の6割くらいは株・FXのトレーダーです)
なので、月利10%で3年運用したシミュレーションはこちら。
はい、100万円の現金しかなかった人でも、3年でマス層を卒業してアッパーマス層に突入しました。
ではかなり腕前が良くて月利20%を出し続けた場合はどうか?
利率が2倍になっただけで、3年間でアッパーマス層を突き抜けて最上位の超富裕層の区分に突入してしまいました。
======================
以上の複利運用シミュレーションの結果を見て分かるとおり、投資と投機の違いは、圧倒的な時間と金額の差として出てきます。
投機であれば、投資元金の1/10でスタートし、FXとしては相当控えめな運用利回りでも(ちなみに私のFXでのリアルトレードの初月利回りが月利11%でした)、10倍の元金をバブル期並みの利回りで30年間も運用した投資の1.5倍のリターンをたった3年で達成してしまいました。
以上から、資産が無い人にとって投資で資産形成が可能になるのは、フリーレンのように数千年生きられるか、親などからの相続で億単位、最低でも5000万円くらいの元金を用意できた場合に限られます。
つまり、資金効率、なによりも時間効率が投資に比較して投機は桁違いに良いということがシミュレーションの結果分かります。
なので、投資の勉強は無駄とは言いませんが(投機で成功した後の運用は投資的手法を用いると、トレードの手間さえもかけない真の不労所得になるため)、まずは何をさておいても投機によって元金を用意することがラットレースの賃金奴隷から脱却する最短の手段と言えるでしょう。
もちろん、起業する才覚のある人であればそれでももちろん良いですが、起業よりもトレード(投機)の方が成功できる母数は圧倒的に多いでしょう。
なぜなら、マーケティングも商品開発・ビジネスアイディアも集客も販売もアフターフォローも、トレード(投機)には不要だからです。
もちろん「トレード新規参入者の9割は負けて元金さえも失って退場する」と言われているのは真実ですが、負けて退場する人間は、投資と投機の区別さえ知らないレベルで、特にリスク管理、資金管理が全くなってないことから、人間の本能的性質を逆手に取ったマーケットに食われてしまっているというのが本当のところでしょう。
そんな程度の状態では、シティ、ウォール街の投資銀行・証券会社やオイルマネーのような数百億円を1単位として運用している機関投資家なんかと同じ土俵で勝負することになる投機(トレード)の世界で生き残れるわけがありません。
なので、聖杯探し(勝てる手法探し)はサーヴァントを召喚して冬木市でやってもらうことにして、FXのトレードで勝ち残れる資金管理をきちんと勉強した上で、人間の本能を抑えた運用をするための文系の高校数学でやった確率論・期待値計算を学び直してください。
一昔前と違って、その辺の大型の書店にいけば、数十万円かかるスクールの内容に匹敵する優良なトレードの書籍が数千円で売られていますので、そういうものできちんと勉強する手間さえ惜しまなければ(そして自分で実践して改良し続けていけば)、投機で勝ち残り、資産を築くことは無資産者でも充分可能であると言えます。
あとは、本人の意志と人生についての考え方次第です。