スタートライン
東川町にある、大人の学び舎を取り上げた。
去年デンマークのフォルケに行ったときから感じていた「立ち止まれる社会」っていいよなあと感じていて。
適当にやり過ごすのではなく、心から話したいことを話せるピュアな対話が大好きで。
自分を大事にできてはじめて人や社会を大事にできるよね、という健全な循環が出発すると信じていて。
自分が大事にしたい気持ちとか問いがたくさん詰まっていたからこそ、映像で残せたのは本当にうれしい。
良さを伝えるには、実力も尺も全然足りなかったけれど。
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と同時に、「わかりにくいこと」を「伝える」ってどんなに難しいんだろうと感じた。
立ち止まる、ピュアな対話、健全な循環。
どれも社会的にはまだまだ理解が乏しくて。追いついていなくて。
一生懸命に打ち込むストーリー、喧々諤々した雰囲気、不条理な構図の方がよっぽど描きやすくて。
悪いことは客観的に浮き彫りにしやすくても、良いことは主観によってしまう。
理解にしにくいことを誰もがわかるように伝えるまで昇華すると、結局大事な部分が平坦になってしまう。
「みんな」に届けなければいけないメディアで、その挑戦をちゃんとしたいんだよなあ。
わたしがわかった、で終わらせない。
わかろうとしたいと思える、くらいでもいい。
わからないままに受け入れる土壌をつくる、くらいの気概かしら。
だから、コンパスに出会えて本当にうれしい。
大事にしたいことを大事に持ち続けられるように。
また続編作りたいぜ。
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ここ最近は悔しくて楽しくて忙しくて面白くて、青春だなあと感じている。プレッシャーも気合も十分に感じながら突っ走っている。
何より同期と語り合う時間が大好きで。毎週沈みながらも青臭く語り合っている。
手を繋ぎあった人ととことん真摯に対峙して、それを映す。
そのシンプルな方法の中に「確実に面白い」を作り出していく。
あなたはそういう方法で生きていくんじゃん。唯一無二のスタイルができたらかっこいいんじゃんって。そんな言葉をくれるの、ありがとう。
やりたいことができなくていっぱい泣いて泣いて。
浴びるようにふたりでお酒飲んで。
ずっと一緒に話したいとピュアに言ってくれるの、照れるぜありがとう。
やっとスタートラインに立った気がする。