待てない私たち
急いているな、と自覚的な時はまだ良い。
怖いのは知らず知らずのうちに待てなくなっていること。待つという時間を大切にできなくなってしまうこと。
待てない私、を忘れてしまうこと。
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好きな歌手のCD発売日には予定が入っていて、うう、と思いながら結局1週間くらい歯軋りしていたなあ、とか。
11時くらいに早弁して、部活に行って、夜ご飯にありつけるまでの帰路がやたら長かったなあ、とか(お腹が空くと往々にして機嫌が悪くなる)。
1ヶ月後の旅が待ち遠しくてそのために服買っちゃったけれど、天気が悪くなって着ていけなくて、でも当日までの時間楽しかったなあ、とか。
映画って、公開までのソワソワとか、公開時期過ぎてしまった後のショックとか、アンコール上映に出会った時の高揚感とか、そういうのひっくるめて映画だよなあ、とか。
と、いうことを東海テレビのプロデューサー阿武野さんのツイートを見て思い出した。
すぐに配信、ではない時間軸の中に。
待っている時間、出会えない時間の中に大切なものは生きているよね。