見出し画像

苦くないカラメル

プリンプリンと騒ぎ続けて、ふと思い出したことがある。

昔からプリンが、というか甘味は全部好きだった。
甘いものは幸せだ。
口にひろがる甘さがあれば、大抵のことはどうでもよくなる。

だからこそ。
私はカラメルソースが苦手だった。
だって、せっかくの甘さになんで苦味を入れなきゃならないのか。
苦味のどこに幸せ要素があるのか。
割と本気でそう思っていた。

だから、子どもの頃の私にとっての最高級贅沢仕様プリンはこれ。

プリンエル | 商品カタログトップ | ハウス食品

どこにでもある、粉末プリンの素。
けどここに最高級贅沢仕様がある。

それは。



「粉末カラメルシロップ」だ。


この「粉末カラメルシロップ」、とにかく甘い。
そして苦味がとても控えめなのだ。
カラメルと言えば苦味なのかも知れないが、程良く香りは残しつつ苦味は無くなっている。
これこそが救世主、私のマイラバー。

このミックス粉で作ったプリンは、最初から最後まで全部甘い。
これぞ贅沢仕様、苦味なんてくそくらえ。

けど実際には粉末プリンには手間も暇もかかるので、滅多にお目見えすることもなかった。
真の贅沢というのは滅多に出ないモノである。

そんな私も大人になり、ようやくカラメルの苦味を理解できるようになってきた。
もはや苦味のあるプリンを探すくらいにはカラメルソースの大ファンだ。


それでも。



時折、無性に懐かしくなる。
あの日の贅沢カラメルソースのことを。
どんなに尖った心も蕩けるような、一途な甘味のことを。
その甘さはきっと心の拠所で、苦くないカラメルは今も私にとっての拠所なのだろう。

https://open.spotify.com/track/5hFVcXBiDrnMSRP0EEPxoX?si=lw6QbG6xTKiEuDOJFjDmgQ&utm_source=copy-link


余談ですが最近はこんな便利な「タブレット」があるんですってよ、奥様?

いいなと思ったら応援しよう!