苦くないカラメル
プリンプリンと騒ぎ続けて、ふと思い出したことがある。
昔からプリンが、というか甘味は全部好きだった。
甘いものは幸せだ。
口にひろがる甘さがあれば、大抵のことはどうでもよくなる。
だからこそ。
私はカラメルソースが苦手だった。
だって、せっかくの甘さになんで苦味を入れなきゃならないのか。
苦味のどこに幸せ要素があるのか。
割と本気でそう思っていた。
だから、子どもの頃の私にとっての最高級贅沢仕様プリンはこれ。
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どこにでもある、粉末プリンの素。
けどここに最高級贅沢仕様がある。
それは。
「粉末カラメルシロップ」だ。
この「粉末カラメルシロップ」、とにかく甘い。
そして苦味がとても控えめなのだ。
カラメルと言えば苦味なのかも知れないが、程良く香りは残しつつ苦味は無くなっている。
これこそが救世主、私のマイラバー。
このミックス粉で作ったプリンは、最初から最後まで全部甘い。
これぞ贅沢仕様、苦味なんてくそくらえ。
けど実際には粉末プリンには手間も暇もかかるので、滅多にお目見えすることもなかった。
真の贅沢というのは滅多に出ないモノである。
そんな私も大人になり、ようやくカラメルの苦味を理解できるようになってきた。
もはや苦味のあるプリンを探すくらいにはカラメルソースの大ファンだ。
それでも。
時折、無性に懐かしくなる。
あの日の贅沢カラメルソースのことを。
どんなに尖った心も蕩けるような、一途な甘味のことを。
その甘さはきっと心の拠所で、苦くないカラメルは今も私にとっての拠所なのだろう。
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余談ですが最近はこんな便利な「タブレット」があるんですってよ、奥様?