nissychia

(aspiring to be) an ethical doctor, a persistent researcher, a skillful engineer, an innovative artist

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最近の記事

心の温度

気づけば10月。2年間の初期研修も終わりに差し掛かり,各々の進む道が決まり始めてきた。一つの人生の岐路にあるこの段階で,自らの過去を振り返り,落とし込む時間をとらなければならない。 直感的にこの初期研修は僕の人生の最後のモラトリアムだという気がしている。時間のあるうちにできることはしておこうということで,数日とって小さな旅に出てみることにした。流石に夏というには遅すぎる時期だが,いつものように海辺を進む旅路とした。薄紫の夕暮れの空と横一面の水平線を作る水面から,同じように思

    • 夢の果て

      数日間,「三角エコビレッジ サイハテ」(以下,サイハテ村)という熊本県の山奥の村で過ごしていた。村で過ごしながら考えていたことを,忘れ去ることがないようにきちんと書き留めておきたい。漠然とした僕の夢の果ての話。 熊本県宇城市は宇土半島の真ん中に位置するこの村が作られたのは,2011年のことである。この年起こった東日本大震災は,多くの人が暮らし方や人生を見つめなおすきっかけとなり,その流れを受けて新しい生き方や文化を生み出すことを目的に,サイハテ村は作られた。当時人々が感じた

      • 我が庵は

        最近になって,ようやく「ものづくり」の魅力が少しわかるようになってきた。「もの」を作ることで,その瞬間の自分の感性,拘り,視点,価値観をその「もの」の中に保存する。過去の自分が書いた文章を読み,当時の自分の価値観がよみがえる。昔作った陶磁器を見て,当時抱いていた拘り,視点を追想する。時と共に消え行く「いま」を,未来につなぎ止めるというところに,創作の一つの魅力があるのかもしれない。 そんなことを考えるうちに,いまの自分を様々な形で未来につなぎ止めてみようと思うようになった。

        • 幸せの咲くこの国で

          北欧で暮らす。いつか叶えたいと思っていた,長年の夢。 父親は外科医。周囲は大半が理系。それもほとんどの進路は東大か医学部。まあ将来は医者になるんだろう。父親と同じ様な生活だけはしたくないから,外科医になるのだけはやめておこう。周囲の環境に受動的だった高校生の頃の自分は,自分の未来なんてそれくらいにしか考えていなかった。 そんな自分だったが,唯一,医療を支える制度に関しては当時から興味を持っていた。思えば昔から,委員会やら部活やら,大枠を決める仕組み自体を考えることが好きだ

          USMLEStep1 4ヶ月受験体験記

          おねがい:2022年12月14日注 筆者は,日本の医学生にもっともっと海外に出て行く勇気を持ってほしいと本気で思っています。本記事は,そのために若い医学生の一助となればという思いで執筆したものです。そこで,いくつかのお願いです。 ①(情報商材自体にそこまで悪い印象は抱いていませんが、)情報商材で学生から金を取ろうという思想はとても嫌いです。少なくともusmleという界隈からは撲滅したいと思っており,そんな記事を読まなくても済むくらいのクオリティを一応目指してます。記事の質向上

          USMLEStep1 4ヶ月受験体験記

          僕のようにはなるな〜未来の武者生に送るOBの言葉〜

          今や日本一の海外インターンプログラムとすら言われる武者修行プログラム。早くも大学1,2年生のうちからそのプログラムに参加しようとしている若き才能たちに向けて,(なぜか僕が)数多いる優秀な武者修行卒業生を代表して「大学1,2年生のうちからしておくべきこと」と題した講演をする機会を得た。これはそのプレゼン原稿。 自己紹介新しい人と知り合うとき,当然だが人は自己紹介なることをする。特に近頃は,COVID-19の騒動で全国各地の学生と知り合う機会に恵まれ,自己紹介について嫌でも考え

          僕のようにはなるな〜未来の武者生に送るOBの言葉〜