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チームでGO! モビリティを学ぶアクティビティ
こんにちは、日産自動車 中目黒オフィスの城です。今回はUI/UXデザインチームの車を使ったアクティビティについてご紹介したいと思います。
デザイナーはみんな車好き?
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ところでみなさん、このマークが何だか分かりますか?
実はこれ、車のフロントウィンドウの曇りを取り除く「デフロスター」と呼ばれる機能のアイコンです。(※メーカーによって表現が異なる場合があります)。名前を聞いて分からなくても、運転される方であればマークに馴染みがあるのではないでしょうか。
コネクテッドサービス開発に携わるUI/UXデザインチームは、NissanConnectアプリやPoCプロダクトのUI/UXデザインを行っています。当然、車のことを理解していないとデザインできない部分があるので、車好きであるほうが都合が良い場合はあります。
しかし我々は「普通の目線」も大事にしているため、車に詳しくない・運転しないメンバーもいます。かくいう私もその一人で、免許は持っているけど車を持っていませんし普段乗りません。そのため最近までこの「デフロスター」という名称やしくみを知りませんでした。
では、車好きではないメンバーがどうやって開発に携わっているのか?その一助となるのが車を使ったアクティビティです。
知らないを知る環境
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自動車会社の開発現場では専門用語が飛び交います。車のバックグラウンドを持たない私は入社当初、知らない用語や専門的な会話に圧倒されていました。しかし業務を進めるにはひとつひとつ理解していかないとなりません。
たとえば、先に取り上げた「デフロスター」に関していうと、フロントウィンドウでは風で曇りを晴らすのに対し、リヤウィンドウでは(「リヤデフォッガー」といいます)は熱線を使う違いがあり、そういったしくみまで知っているかどうかでコネクテッドカーアプリのUI/UXデザインも変わってきます。
資料を調べたり人に聞いて解決することもありますが、実物を見て触れて「なるほど、そうなっているのね」と理解を深めていくことで、より良いアウトプットに繋げられる場合もあります。
そのため、中目黒オフィスには電気自動車やガソリン車を含む複数の社用車が配備されており、いつでも検証できる環境が整っています。
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余談ですが、最近デザインチームに新しくUXデザイナーがジョインしたのでオンボーディングを兼ねて「NissanConnectをさわる会」を開催しました。NissanConnectアプリには「乗る前エアコン」や「リモートドアロック」など、アプリから車を操作できる機能があります。新メンバーにもそれらの機能を体験してもらい、車とアプリに触れながらサービス理解を深めてもらいました。
実はこの取り組み、新メンバーだけでなく既存メンバーにとっても学びの場になるんです。新メンバーからの新鮮なフィードバックや質問を受ける中で、これまで気にしてなかったユースケースや把握できてない仕様があることに気づいたり。実物をさわりながら会話することではじめて気づくことってありますよね。
こういったアクティビティはチームの学びを増やしていくためにも大事にしていきたいと思っています。
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ドライブで見えてくるもの
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中目黒オフィスのメンバーは、業務時間中でもドライブをすることがあります。みんなでコストコやアウトレットなどにドライブして、その過程で得られた気づきを開発に活かしています。
UI/UXデザインチームでは数年前、オフィスから箱根まで電気自動車でドライブをした際に山中で電欠スレスレを経験したことがありました。
最新の車種と比べて当時の電気自動車は航続可能距離が短く、国内の充電スポットの設備も十分に整っていなかったため、長距離移動では念入りな計画が必須でした。このドライブでも下調べをして行きましたが、利用したかった充電スポットが故障していたり、想定以上に電気を消費してしまったりしてなかなか予定通りにはいかず、山の中でヒヤヒヤすることに…。幸い電欠は免れましたが、バッテリー残量が少なくなるとユーザーはどんな心情になりどんなアクションをとるのか、身を持って体験したドライブとなったわけです。
我々はこういったアクティビティを通じて、コネクテッドサービスのUI/UXをより良くするヒントを得ています。
海外リサーチ
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UI/UXデザインチームはNissanConnectアプリの海外版も手掛けているため、海外に出張してドライブしたりユーザビリティテストをすることがあります。国によって気候・道路事情・車に対する考え方は異なるため、そういった違いを理解しておく必要があるのです。
NissanConnectアプリの海外版には、日本版にない機能があります。たとえば「リモートホーン&ライト」という機能があるのですが、これは広い駐車場から自分の車を見つけるために車のクラクションとライトを数秒間だけ鳴らす・つけるというものになります。道路や駐車場が狭い日本ではうるさいし眩しいしで近所迷惑になりそうですよね…広大な敷地をもつ海外ならではの機能といえます。
ちなみにこの機能、現地でユーザーインタビューしてみると別の用途としても使われるケースがあることが分かりました(詳しい話を聞きたい方はぜひカジュアル面談をお申し込みください!)。日本で運用しているだけではなかなか気づけなかったことなので、その国・地域の事情やユーザーのマインドを知ることの重要性を実感しました。
ここ数年はパンデミックの影響でなかなか実施できていませんでしたが、今後はグローバル対応を強化していくつもりなので、このような海外リサーチも増やしていきたいと考えています。
さいごに
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いかがだったでしょうか?車を使ったアクティビティは得られるものが大きいので、今後も国内外問わず積極的に実施していきたいと考えています。
日産中目黒オフィスではコネクテッドサービスをより良いものにしていくためにデザイナーを募集していますので、上記の取り組みに興味を持った方はぜひご応募ください!