[2022年カレンダー]7月について
みなさま、ごきげんよう。
ニシユキです。
7月が始まりました。
2022年も後半戦に突入でございます。残り6ヶ月となりましたが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
ニシユキテン2022年オリジナルカレンダーの[7月]をご紹介いたします。
◆2022年7月のカレンダーは、五大明王のおひとり「降三世明王」さま。どんなほとけさま?
降三世明王さまは、胸元で両手の小指を絡めた「降三世印」を結び、足元では、大自在天(ヒンドゥー教のシヴァ神)とその妻、烏魔妃(うまき)を踏みつけ、四面八臂像の姿をしたものが多く見受けられます。
金剛界曼荼羅の「降三世会」では、金剛薩埵の代わりに置かれているほとけさまになります。
大日如来から、我儘で暴悪な大自在天を仏教に帰依させるように説得を命じられた金剛薩埵でしたが、その説得を大自在天から拒否されます。どうやら、大自在天は、「自分は世界の盟主だから」という理由で頑なに提案を拒否した模様。そこで、金剛薩埵は大自在天を降伏させるために降三世明王の姿に変身し、力づくで実行し仏教に帰依させることに成功します。その時の様子を、降三世明王が大自在天と烏魔妃を踏みつけている姿で表現されているというわけです。
また、「降三世」には、「三つの世界を降伏するもの」という意味があります。
詳しくみていくと、「降三世」の「三世」には、「過去・現在・未来」、または、「欲界・色界・無色界」のことを指し、「降三世」の「降」には、この時間・空間の全てにおいて襲い来る、貪・瞋・痴を降伏させる、という意味があります。
因みに、大自在天と烏魔妃は、強烈な貪・瞋・痴の三毒の働きを象徴したものと言われていて、胸元で両手の小指を絡めた「降三世印」は、大自在天と烏魔妃を降伏させた時の心を表しているんだそうです。
◆制作した時期は?
2016年9月、西舞鶴で開催された「西舞鶴国際アートフェスティバル」の会期中に行われた「まいづるアートストリート」で初お披露目されたものになります。
4体の明王様の内、既に軍荼利明王は制作済だったので、新たに金剛夜叉、大威徳明王を含めて3体の明王がデビューしました。明王様は腕が幾つもある方が多いので、切り抜き箇所にも工夫をこらして制作しました。
腕の周囲をそのまま切り抜くと、後に移動を重ねる内に、破損してしまう可能性があるので、多臂のほとけさまを制作するときは、なるべく四臂なり八臂なりの周囲に余白を持たせて切り抜くようにしています。
「西舞鶴国際アートフェスティバル」の模様は、ニシユキテンHPのブログ記事をご覧くださいませ。
◆撮影した時期と場所?
今回使用した画像は、2021年の6月に、倉敷の下津井にある「下津井城跡」で撮影したものになります。
背面には瀬戸大橋が映り込んでいるという、誠に素晴らしく見晴らしのいい場所で撮影することができました。
「下津井城跡」は、2022年2月カレンダーの金剛法菩薩さまも同じ瀬戸大橋架橋記念公園の一角で撮影しておりますので、その時の様子も参考までにご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
改めて、降三世明王さまについて調べてみると、「なるほどな!」を連発してしましました。覚えているようで、ぼんやりとした状態での認識だったり、思い出せないことも多かったりしたので、新しい発見がいくつかありました。
カレンダー画像は、壁紙としてご自由にお使いくださいね!