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あのとき○○を知っていれば

「後悔先に立たず」と言いますが、今から書く内容は、先に立たないことは重々分かっていながらも噛みしめたい”後悔”です。

私はこれまでの人生で「流行に年単位で遅れてきた」と感じる場面がたくさんありました。

今日(2022年2月12日)、あらびき団ゴールデンSPが放送されていました。お笑い番組が好きなのでなんとなく見てみると、昔からいろんな場面で聴いたことのあるBGMやネタ、サウンドがたくさん。あらびき団を調べてみると、2007年~2011年に放送されていた番組のようで、当時私は小学校高学年~中学生という”世代オブ世代”だったことが分かりました。

特にモンスターエンジンのネタ「暇を持て余した神々の遊び」を見たとき、当時の学校の教室の情景がめちゃくちゃ蘇り、「これは...!」と思いました。誰かが「暇を持て余した」と言えば、近くにいる子が「神々の」とこたえ、一緒に「遊び」と言う流れは、何回も何回も見ました。当時の私は、ルーツを知らないまま、周りに遅れないようになんとなく合わせていました。

10年以上越しで「神々の遊び」の本ネタを知った私は、「流行遅れ」という言葉でも表せないほどだと思います。

他にも十数年の時を超えてやってきた流行がたくさんあります。


ポケットモンスター

私は昨年、人生で初めて”ポケモン”で遊びました。ポケモンも初めてでしたが、自分のゲーム機で、自分のアカウントで遊んだこと自体が初めてでした。

昔のDSを実家から引っ張り出してきて、中古で「ポケットモンスター プラチナ」のカセットを買い、仕事後に少しずつ進めました。タイプ相性が覚えられなくて、ノートにライバルの出すポケモンの特徴をメモしながらバトルに繰り出しました。クリアした頃には自分が育てたポケモンが可愛くて可愛くて、スーパーで人生初のポケモンパンを買って、ステッカーをパソコンに貼りました。

今ではポケモンのカードゲームのルールを覚え、ガチャガチャで気に入ったものがあれば回します。アニメも映画も、全部ではありませんが見るようになりました。

全部、23歳の出来事です。大流行遅れですが、今でも周りの多くの人達が「ダイパリメイク!」「アルセウス!」とポケモンを楽しんでいるので、「ポケモンって世代を超えて愛されているんだなぁ」と感じています(小並感)。

もし小学生の頃からポケモンにハマっていれば、もっといろんな人と趣味の話ができたのでしょうか?友達と一緒にゲーム、みたいな遊び方もできたのでしょうか。

友達数人と各自のDSを持ち寄って遊んだときに、初めて操作する「マリオカート」でコースアウトし続け、負け続けた昔の自分の屈辱を晴らすことは出来たのでしょうか。


けいおん!

さっき23歳までゲームをしたことがなかったと書きましたが、アニメもほとんど見たことがありませんでした。ドラえもん、サザエさん、ちびまる子ちゃん、あたしンち以外のアニメは主要キャラクターの名前も分からないくらいの世間知らずで、クレヨンしんちゃんの家族の名前も言えません。

そんな私が大学卒業を前にしてハマったのが「京都アニメーション」でした。はじめて見たのは「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」というアニメで、何かの作品を見て泣いたのはこれが初だったと思います。そしてそのあとに、同じく京アニ作品である「氷菓」「けいおんシリーズ」「響け!ユーフォニアム」を見て、大ハマりしていくのでした。

「けいおん!」が全盛期だった頃、私は小学校3年~5年くらいでちょうど吹奏楽をしており、習い事ではバイオリンをやっていて、当時から音楽好きだった私がこのアニメを知っていたら絶対にハマっていただろうなぁと思います。しかし、当時は存在も1㎜も知りませんでした。私の家は、何か情報が遮断されていたのでしょうか。

もしも「けいおん!」を中学までに見ていたら、間違いなく私は早い段階でギターに手を出していたと思います。もしあの頃からギターをかき鳴らしていれば、今の私とどれくらい違う人生を歩んでいたのだろうか、それとも今と何も変わらなかったのだろうか、などと考えながら、最近はギターのコードを覚えています。


たりないふたり

私は今「たりないふたり」のDVDを買い、地上波バージョンの放送をすべて見終えたところなのですが、この番組は2012年~2016年に放送されていたものでした。当時の私は中学生~高校生で、一番好きな番組は「ミレニアムズ」でした。

ミレニアムズとは2000年デビューのお笑い芸人(オードリー・ナイツ・流れ星・ウーマンラッシュアワー・山里亮太(南海キャンディーズ))がレギュラーで出演していた番組で、彼らは今、この番組のことを「黒歴史」かのように言っていますが、私は本当に彼等のノリが大好きでした。

それと同時に、ミレニアムズと同じ時期に同じ人が出ていた「たりないふたり」をどうして当時知らなかったのだろう、と後悔が絶えません。

もしリアルタイムで「たりないふたり」を見ていたら、「オードリーのオールナイトニッポン」と「JUNK 山里亮太の不毛な議論」ももっと早くに知っていただろうと思いますし、山ちゃんの結婚発表をもっともっと心から喜んで祝福できただろうなと思います。


オールナイトニッポン

私は今まで、初めてオールナイトニッポンを聴いたのは1年前くらいだったと思っていました。ですが、とあるきっかけから記憶を辿ってみると、2015年にオールナイトニッポンを毎週聴いていたことを思い出しました。

ウーマンラッシュアワー村本大輔のオールナイトニッポン、通称「王様ラジオ」は、曲なし、メール読みなし、ゲストなしの完全一人喋りだったため、「ラジオを聴いていた」という印象ではなく「村本さんの独演を聴いていた」という記憶になっていたのでした。

そして、その後気になったのでLINEの履歴で”ラジオ”と調べてみると、2017年7月18日の星野源のオールナイトニッポンのradikoリンクが友達から送られていたものを発見しました。この回は当時の星野源さんの新曲「Family Song」の初公開の日だったようで、星野源さんの昔からのファンの友達から「ぜひ聴いて!」とオススメされていたものでした。それに対して私は「聴いた!!」と返していたので、確かに聴いたのだと思うのですが、あまり記憶に残っていません。

あのときオールナイトニッポンを聴き続けていれば...!!

2015年に聴いていた王様ラジオが7か月で終了した後、同じ月曜1部で始まった「星野源のオールナイトニッポン」を初回から聴いていれば...!

せめて、2017年に聴いた「星野源のオールナイトニッポン」を機に、毎週聴くことになっていれば...!

Creepy Nutsにももっと早く出会っていただろうし、佐久間さんの手掛ける番組をもっと前から注目して見ていただろうし、もっともっとたくさんの素敵なエンターテインメントを摂取しながら学生生活を送っていただろうと思います。

自由な時間をもつ学生時代に知っていれば、せめてこんな情勢になる前に知っていれば、ライブやイベントにもたくさん行けたかもしれない、と思ってしまうのです。

後悔の念が堪えません。


せめてこれからは後悔のないように

こんな後悔があるからこそ、今の私が見聞きしているものも大切にしていきたいと心から思っています。

2022年3月で「菅田将暉のオールナイトニッポン」が終了を迎えます。1年間だけでも、毎週タイムフリーだったけど、ちゃんと聴いてきて良かったです。最終回まで心して楽しむ所存です。

ラジオを聴き始めてから少し興味を持ち始めた坂道グループも、新メンバー加入をリアルタイムで知り、メンバーの卒業発表もリアルタイムで知る経験をしました。「乃木坂46のオールナイトニッポン」を聴き始めたのはほんの最近だったけれど、新内眞衣さんの最後の放送を聴けて良かったです。

伊集院光さんがTBSで朝に放送する「伊集院光とらじおと」も、3月で終了することが発表されました。毎日ではないけれど、ちゃんと聴いていて良かったです。来年度からパンサー向井さんが担当することを「むかいの喋り方」の生放送で知ることができて良かったです。

番組改編の時期には、他にも終了が発表される番組もあるかもしれません。どの番組も、”今の私が聴けている事実”を噛みしめて、心から楽しんでいこうと思います。

数年後の私が後悔しないためにも、自分の今の価値観に囚われすぎず、ラジオに限らずいろんなものに触れていきたいです。


逆に、「あのとき〇〇に出会っていたから、今こうなってる」というポジティブな話もあると思うので、ちゃんとそっちも書き残しておきたいと思います。



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