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1年後の”あとがき”

昨年の2月、就活をすべて終えた私は就活生としての記録を残すべく、「働く」の選び方というテーマでnoteを書いていました。

好きなことと向いていること、どっちを仕事にすべきか?
その問いの結論はいまだ出ていませんが、就活の軸の考え方や具体的な選び方は今考えても間違っていなかったと思います。

そしてあれから一年越しに、あとがきを書いてみたいと思います。

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”好きなことで生きていく”のは幸せか

一年前の私は、「好きなこと」を自分が幸せを感じる物事と捉え、その共通点を見つけることが自己分析そのものかもしれないと記している。
そもそも、記事全体が仕事内容にフォーカスしたものになっているので、一年越しに業界に関しても書いておきたいと思った。

私はテレビやラジオ、音楽、本といったエンターテイメントが好きで、たまに「制作側にまわりたい」と思うことがある。どれだけ仕事内容が過酷でも、好きなものに関わることが出来るなら頑張れるのではないか、と。

就活をしていた当時の自分は、その世界で生きる自信がなくて、そもそもそんな業界の狭き門をくぐり抜ける自信もなくて、「当時の自分が頑張ればできそうな仕事」を無意識に絞り込んでいた。

昔の私は、無鉄砲に夢を語っている人を軽蔑していた
テレビ業界で働きたいとか、ゲームが好きだからゲームをつくる仕事がしたいとか言ってる人たちに対して、もっと現実的に考えろよって思っていた。

でも、今の自分なら「とりあえず目指してみたら?」と言える気がする。
試練を乗り越えたときの達成感はどんな仕事にでもあるけれど、それが自分の好きなことだったら達成感の大きさは全然違うような気がする。

そう思えるようになったのは、一年間働いてみて「働く意義」についての考えが少し変わったからだ。


何のために働く?

昨年の記事では「自分のため」という結論で終えている。
今もそこに異論はない。
自分の人生を自分なりに生きていくために、何を重要視して、何を犠牲にしていくのか。その取捨選択の究極が就活であり、納得のいく選択をするために「自分」というものに真剣に向き合う必要がある。

毎日する仕事だからやりがいは欲しいとか、私生活も大切にしたいとか、何がやりたいかよりも誰と働くかの方が大事だとか、そういう気付きは就活生のうちに出来ないことも多い。

働いてみないと分からないことは絶対にあると思う。
「思ってたのと違う」のは当たり前だと思う。
いくら条件が良くても、文面では非の打ち所がなくても、ちょっとした空気感や自分の立ち位置なんてのは働いてみないと絶対に分からないものだから、それに気づいてから辞めるという選択肢も全然悪いことじゃないと私は思う。

そんな新たな発見もたくさんある社会人1年目がもうすぐ終わる。
1年間働いてみて、私はいま新たな問いにぶつかっている。

働いてどうなりたい?

学生・就活生が未来を考える問いが「何のために働く?」だとすれば、いま働いている社会人にとっての未来を考える問いは「働いてどうなりたい?」とシフトしていくのではないだろうか。

学生・就活生にとっては、働く描写そのものが未来であり、その未来を選ぶために自己分析をして、就職活動を行う。

では、社会人になるとどうだろう。
学生の頃に思い描いていたような日々を過ごしている人もいれば、ギャップがある人もいる。そのギャップに苦しむ人もいれば、適応できる人もいる。

私はいま、入社前とのギャップは感じながらも、今の仕事にある程度満足はしていて、社会人として自立した生活が出来ていると思う。
学生時代の自分が知れば、良かったと胸を撫でおろすだろう。あの頃の私は「きちんと心身ともに健康に、ある程度やりがいのある仕事がしたい」と思っていて、今その通りになっている。

しかし私は日々、悩みが尽きない。
いまの生活に不服なことはそんなにないけれど、来年も再来年も変わらない日々を過ごしたいかと聞かれれば、素直にうなずけない。

去年までは自分の未来がまったく見えずに不安だったのに対し、いまの自分はレールの先が見えすぎている。
その見えている未来にワクワクできない。

仕事の範疇を超えて

働いてどうなりたいかを考えていくなかで、これは仕事だけ切り離して考えることはできないと感じた。

自分がどんな人生を歩みたいか。
周りの人々とどう関わっていきたいか。
どんな天寿を全うしたいか。

毎日ルーティンのような生活をしていると、ふとした瞬間に生きる目的を考えてしまう。この先どんな人生にしていきたいか、どんな人間になっていきたいか、考えたいことが山のようにある。ただ、去年までと比べてあまりにも考える時間がない。

私はいま聴きたいラジオや見たいテレビを差し置いて、このnoteを書いている。自分の自由時間を、自分の将来を考える時間にあてている。

2年前、就活をはじめた時の自分に伝えたい。
自分がどうなりたいか、徹底的に考え続けてほしい。

就活をしていたあの頃、ゴールは内定獲得だった。自分らしく働けそうな会社に出会い、その会社に選んでもらうために自己研鑽を繰り返し、面接をくぐり抜けてそのゴールを掴むことが就活生として果たすべき義務だと思っていた。

でも、考える時間があるうちに、もっともっと仕事の範疇を超えて、自分の生き方や理想の姿を考えていてほしかった。
もちろん学生としての経験を積むことも大切だし、今その経験に助けられている場面もたくさんあるけれど、仕事を効率的にこなす以上に大事なことがある。

おわりに

いまの私は「こんな人生を歩みたい」という明確なビジョンもなく、生きる目的もはっきりしていない。

就活をしていた頃の自分よりも、会社員という立場で時間もなく、チャレンジもしづらい環境にいる。それでも、このnoteを書き進めることで一つ気が付いたことがある。

「私には会社員という大きな保険があるじゃないか」

2年前の自分は、将来のことを考えようにも、「もしかしたらどこの会社にも入れずにニートになっているかもしれない」「毎日地獄のような日々を送っているかもしれない」と、先行きの見えなさに不安を抱いていた。

私は今、会社員という安定した立場にいる。
まだまだ考えるのをやめなくても良いな。

この曲を聴くと、そんな気持ちを思い出すことができる。



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