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【表現評論】メモリーズオフ イノサンフィーユ コアレビューその46 ヘビィサイド Twinルート16【全作再プレイシリーズ】

●メモオフシリーズ、その他作品、様々なネタバレが含まれます。

⚫︎前回の記事

⚫︎恋人ごっこ

な〜んなんですかね。このイベント。ごっこってなんだよ。恋人ごっこが許されるのは雅師匠まででしょうが。師匠はまだ恋愛感情なかったからいいよ(それも若干怪しんでるのがコアレビューですが)。柚莉さんはもう古からの累ちゃんさんラブ勢じゃん。本人が良ければいいというものではない。箱崎さんと志雄君のお試し恋人期間なみに戯け。でも可愛いからいぃ〜んです(カビラ風)。可愛いで全てが許される。それが可愛さ。

⚫︎二人でプリクラ

二人でプリクラを撮る累ちゃんと柚莉。プリクラ撮るのは初代からの伝統です。詩音と一緒に撮ってたからね。伝統という割には、他に撮った人が思いつかないけど。ガチでいなくね? 主人公と一緒にプリクラ撮ったのは詩音先生と柚莉先生だけ! まず一緒にゲーセンみたいなイベントがないし。師匠はゲーセンは行ったけどプリクラ撮ってたっけ? 謎の占いマシーンしか記憶にない。

それにしても何年あるんですかね。プリントシールは。25年も変わらずあるゲームセンターの機器って他にないんじゃないでしょうか。UFOキャッチャーくらいか。格ゲーとSTGは滅びを迎えようとしている。

「じゃあ、ルイ……このままで、お願い……」
「はい……チーズ」
「ありがと、ルイ」
「それと、ごめんね。無理なお願いしちゃって」
「……柚莉が満足なら、俺は別に」

メモリーズオフ イノサンフィーユ

累さん、基本的に受け身ですよね。お前がいいなら俺はいいよ? みたいな。メモリーズオフにはあまりいないキャラ。他のスタンダードな主人公なら俺が楽しいからいいんだよ、くらいは言いそう。言わないのはショーゴ君と伊波先生かな。こいつらはほっといても女が寄ってくると自覚してる(し実際寄ってくるから)からそんなこと言わない。モテる男は違うのぉ〜。

柚莉はずっと、琴莉に憧れてた。
琴莉のように、女の子として扱ってもらいたがっていた。
だから今日みたいに過ごすことで、柚莉の内に溜まったストレスを解消させ、精神の安定や治療に繋がる可能性があるーー
「琴莉は、なにも言ってきてないのか?」
「あ……うん。あたしを気遣って、黙っててくれるみたい」

メモリーズオフ イノサンフィーユ

思慮深いことは結構だけど、デート(ごっこ)中にそんなの考えるなよっていうね。なんか言い訳っぽくない? いや、俺は柚莉のことは大事だしさ、大切な幼馴染だしさ、柚莉が治るならデートごっこくらいするよ? みたいな。でもデートごっこしてたら琴莉もうるさいだろうし、大丈夫かな? みたいな。素直になれよ。大人になれよ。三井。

⚫︎嘘

琴莉が黙っていたという話は嘘だったらしく、琴莉さんは大パニックスペクタクルがカタストロフするくらいのハイパーセンセーショナル怒りモードになっています。

「そうだよ。琴莉は柚莉ちゃんの体がなければ、動くこともできない。いつか、消えちゃう存在なんだよ? 自由も時間も限られてるのっ」
中略
「怖いよっ……死ぬことも、自分が誰かによって作られた存在でしかないっていう事実も!!」
「……」
「柚莉ちゃんは、ずるい……勝手に、自分のために琴莉を生み出しておいて」

メモリーズオフ イノサンフィーユ

苦しい。どんどん息苦しくなってきた。みんなのために、誰かのために、いつもそう思ってきた柚莉が、ちょーっと自我を出し始めたら、途端に突き落とされるという。柚莉の存在が霞と被ってきたわ。でもだーれも悪くないんだよな。誰も悪くないのに誰かが責任を取らされるという、いつものメモリーズオフです。こうしてみるとやっぱり『琴莉』はオリジナルとは全然違う。

⚫︎誰も名前を覚えてないあのシステム

が再登場。アレですよアレ。RAINシステム。ギャルゲーにつける⚫︎⚫︎システムは誰も覚えてないからね。妄想トリガーくらいか。みんな覚えてるのは。今回のRAINシステムは柚莉が作ってくれた弁当を食うか、琴莉が買ってきた練乳揚げパンを食うかという二択。

柚莉が琴莉が会いたがってるからと、入れ替わる前に弁当を持たせてくれたわけですが、そんなことしたら揉めるの確定なのでは。だって琴莉が見たらそれ誰のお弁当なのよ! ってなるわけで。案の定、喧嘩中だからなのか、琴莉は弁当のこと把握してなかったし。なぜ柚莉は弁当を持たせてくれたのか。一緒に過ごせないからせめて食べてもらいたいと言ってますが、あの頭のよろしい柚莉さんが、いつも周りを見ている柚莉さんが、昔からみんなに気遣って生きてい柚莉さんが、琴莉が弁当を見てなんと思うか想像できなかったなんてあるぅ?

そして柚莉の方を選ぶとこんなことを言い出します。

「柚莉ちゃんの方が、累ちゃんは……うっ」

メモリーズオフ イノサンフィーユ

この世には善と悪しかないみたいな。0か1かみたいな。俺のパンか柚莉の弁当かみたいな。世の中そんなに単純ではない。途中で莉一が乱入してきて、また笑えないセリフを口走っています。

「ルイがあまりに酷いようなら、お兄ちゃんがいつでも、恋人になってあげるよー」
「学校でも、家でも、どこでもキミを抱きしめて、甘い言葉をささやいてあげーー」

メモリーズオフ イノサンフィーユ

これを冗談として見れていたあの頃に戻りてえよ。もう真相ルート飛ばすか。Twinルート完結でイノサンフィーユ完結ということで。お疲れっした。とはいかないんだよなぁ。コアレビューだから。

結局パンと弁当はどっちも食うということで落ち着きます。パンと弁当くらい食えるだろ。10代男性なら。

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